東京都公園協会

公益財団法人 東京都公園協会

（こうえきざいだんほうじんとうきょうとこうえんきょうかい）

概要

公益財団法人東京都公園協会は、東京都が所管する公益財団法人であり、東京都建設局を所管とする政策連携団体（外郭団体）の一つです。その主要な役割は、東京都が管理する公園、緑地、霊園などの公共施設の管理運営を行うこと、そして東京都都市緑化基金の運用を通じて都市の緑化推進を図ることです。また、公園関連の事業だけでなく、東京都の水辺空間を活用するため、水上バス「東京水辺ライン」の運航も手掛けています。

沿革

東京都公園協会の歴史は、戦後の復興期にあたる1948年（昭和23年）2月1日に、任意団体として業務を開始したことに遡ります。その後、組織基盤を強化するため、1954年（昭和29年）2月25日には財団法人としての設立許可を取得しました。1985年（昭和60年）には東京都から財政支出を受ける団体となり、都の公共サービスを担う重要な位置づけとなりました。さらに、2006年（平成18年）4月からは、指定管理者制度のもとで東京都の公園や霊園の管理運営を受託し、現在に至るまで都民の生活に密着したサービスの提供を続けています。

事業内容

協会の事業内容は多岐にわたり、主に公益事業と収益事業に分けられます。

公益事業

公益事業は、都民の利益に資する様々なサービスを提供しています。

公園活用: 公園の利用を促進するための普及啓発活動や、都民と協働で公園づくりを行う事業、公園運営に関わる人材育成のための総合カレッジの開催、公園を支援するためのサポーター基金の運営などを行っています。
公園・霊園管理: 東京都内の公園や庭園、霊園といった施設の管理運営を主要業務としています。具体的には、公園は55箇所、庭園は9箇所、霊園は8箇所、納骨堂は3箇所に加え、斎場や火葬場の管理も行っています。
公園支援: スポーツ施設の予約受付センターの運営、運動施設の管理、野外ステージの運営業務、自然公園（奥多摩や八丈島）での解説業務、八丈植物公園の管理、水元公園の水産試験場跡地の監視やボランティア支援など、多岐にわたる公園関連業務を支援しています。
水辺活用: 水辺空間の魅力を高めるための事業や、水上バスを運航し（3隻で年間約2,470便）、その発着場や隅田川・新河岸川沿いのテラス、扇橋閘門などの管理運営を行います。また、土砂災害対策などの支援も行っています。
東京都緑化基金: 都市の緑化を推進するための基金を運用し、市民緑地の維持管理や、民間による緑化活動を支援・拡充する事業を行っています。
河川管理受託: 河川に関連する施設の管理も受託しており、調節池（10箇所）や防災船着場（11箇所）などの管理、水上バスの保守管理（3隻）なども含まれます。

収益事業

協会の活動を支えるための収益事業も行われています。

公園収益: 公園内に設置された常設売店（37箇所）、飲食店（3箇所）、自動販売機（285箇所）、その他の売店（7箇所）の運営による収益に加え、井の頭自然文化園内のスポーツランド、ボート場（4箇所）、葛西臨海公園のパークトレイン、そして32公園43箇所の駐車場管理など、公園内の各種施設の運営から収益を得ています。
水辺収益: 水辺関連では、暫定係留施設（5箇所）の管理運営や、河川区域における定期駐車場経営（11箇所）などを行っています。

これらの事業を通じて、東京都公園協会は都民にとって快適で豊かな都市空間、特に緑地や水辺空間の維持・向上に貢献しています。

所在地

協会の本部は、〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2丁目44番1号 東京都健康プラザハイジア9階および10階に位置しています。

関連情報

公式サイト「公園へ行こう！」や公式X（旧Twitter）アカウントを通じて、公園のイベント情報や施設の利用案内などが提供されています。また、「日比谷公園ガーデニングショー」のような大規模イベントの実行委員会にも参加しています。

もう一度検索