東京都市計画道路幹線街路環状第4号線

東京都市計画道路幹線街路環状第4号線

東京都市計画道路幹線街路環状第4号線は、東京都の港区から江東区にかけての約29kmに及ぶ環状道路の計画であり、その一部は現在も整備中です。この道路は、地域の交通混雑の解消や効率的な通行を目的とした重要な交通路です。

歴史的背景

当初の設計は1927年にさかのぼります。関東大震災からの復興を背景に、東京駅を中心とした半径10マイルの範囲に8本の環状道路と放射状道路を配置することが計画されました。環状第1号線から6号線までは、既存の道路を活用しつつ新たに必要な部分だけを新設する形で整備が進められました。しかし、太平洋戦争の影響で整備計画が滞り、その後も資金不足などの要因で完全な整備には至っていません。

現状の整備状況

2023年4月末の時点では、約14kmの区間が整備されています。しかし、未整備の区間や狭隘な部分が多いため、環状に整備されているとは言い難い状況が続いています。現道のない区間や狭い箇所については順次整備が進められ、近年では特に歩道や右左折レーンの拡張が進められています。特に新港南橋から高輪・白金台にかけての区間では、右左折が多い計画ルートになっており、1964年の都市計画の変更に伴い現道を最大限活用したルートに調整されています。

起点と終点、主要な地点

この道路は、港区港南一丁目に始まり、江東区新砂三丁目で終わります。道路は多くの交差点や既存の道路に接続しており、具体的な通称名が付けられています。たとえば、港南区間は都316号や都480号と接続し、高輪エリア周辺では国道15号（第一京浜）や都312号（目黒通り）と交差しています。

拡張計画と関連事業

白金台から港南までの延伸計画は、2017年度に環境調査が完了し、住民への説明会も開かれました。この工事は2019年から2022年まで続き、2027年までに完了する見込みです。工事の目的は、リニア中央新幹線の品川駅開業と整合させてエリアの再開発を進めることです。また、道路沿いには歴史的な遺構も残されており、その調査も並行して行われています。

まとめ

東京都市計画道路幹線街路環状第4号線は、東京の交通網の重要な一部であり、今後の整備によってその機能の向上が期待されています。特に未整備区間の整備が進めば、都内の交通の円滑化に向けた大きな一歩となるでしょう。神田川をまたぐ新橋梁の建設や細かな交差点の計画改良など、具体的な進展が期待されるこのプロジェクトの動向に注目が集まります。

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