東京都立両国高等学校・附属中学校

東京都立両国高等学校・附属中学校について

東京都墨田区江東橋一丁目に位置する東京都立両国高等学校・附属中学校は、完全中高一貫校として知られています。高等学校の生徒を新たに募集することはなく、在籍する生徒は附属中学校から進学する形が一般的です。この学校は、名称こそ「両国」となっていますが、実際は錦糸町エリアにあります。

概観

両国高等学校は、旧制の府立三中が起源です。「三高」という通称で親しまれ、初代校長の八田三喜によってスパルタ教育と自律精神を重視した学校文化が確立されました。この教育方針は後の校長にも継承され、今日の校訓「自律自修」へとつながっています。

1950年代から60年代には、東京大学の合格者を多数輩出した名門校として繁栄し、さらに千葉県からの生徒も多く受け入れていました。2006年には附属中学校が開校し、中高一貫の体制が強化されています。

教育方針

両国高等学校の教育は「自律自修」の理念の下、自主性과自らを律する姿勢を重んじています。この校風は文芸界の著名な卒業生を輩出しており、その伝統は国語教育に色濃く反映されています。中学1年生からは作文や論文の執筆が重視され、卒業時まで一貫した国語教育が行われます。

また、英語教育にも注力しており、中学生は英語劇を行い、高校・中学生徒会が発行する学術雑誌など、活発な出版活動も見られます。受験指導に対する熱心な姿勢も評価されており、補習や講習も定期的に実施されています。土曜授業も復活させるなど、「予備校不要」という理念を掲げています。

沿革

両国高等学校の成り立ちは1901年に遡ります。当初は東京府第一中学校の分校としてスタートし、その後いくつかの改称を経て、1949年には「東京都立両国高等学校」と名付けられました。2021年には120周年を迎え、附属中学校も15周年を祝いました。2022年には新規の高等学校入学生の受け入れを終了し、完全中高一貫校としての体制が整いました。

交通アクセス

学校は、JR総武本線や東京メトロ半蔵門線の錦糸町駅から徒歩約10分の距離にあります。また、人々が利用する都営地下鉄新宿線や他の交通機関も近く、便利な立地です。

校章と制服

校章には桜の花弁と旭光が描かれ，「三高」の文字が配置されており、附属中学校ではそのデザインを引き継いで「両国」に変更されています。男子制服は前をホックで留める詰襟スタイル、女子の制服はブレザーにスカートのデザインであり、2021年からは女子にもスラックスが導入されるなど、時代に合わせた変化も見られます。

学校行事

両国祭や体育祭は特に盛況で、中学生と高校生による様々なアクティビティが展開されます。合唱コンクールも開催され、地域とのつながりを大切にしつつ、学校全体が一体となった行事が行われています。

施設

校舎自体は古く、築44年とされています。エアコンの効率も改善が求められており、学生が快適な環境で学べるように、今後の整備が期待されています。また、同窓会や後援会の活動も充実しており、学校の一体感を高めています。

東京都立両国高等学校・附属中学校は、その厳格な教育と豊かな伝統により、現在も多くの生徒たちに貴重な学びの場を提供し続けています。

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