東京都立六郷工科高等学校

東京都立六郷工科高等学校

東京都立六郷工科高等学校は、東京都大田区東六郷二丁目に所在する都立の工業高等学校です。2004年4月に、2学期制の単位制工科高校として新たなスタートを切りました。校舎は、かつて第一屋製パン株式会社の本社工場があった場所に建設されています。同年3月に閉校した港工業高校の学籍を引き継ぎ、新たな歴史を刻み始めました。

概要

校名に「工業」ではなく「工科」という表記を用いている点が特徴的です。「工科」と表記する学校は近年増加傾向にありますが、全国的に見るとまだ少数派です。2002年に羽田高校と羽田工業高校の全日制課程が統合され、東京都立つばさ総合高等学校が創立された際、両校の定時制課程が本校に移管されました。羽田高校と羽田工業高校は2007年3月に閉校し、その翌年には「願望子育て地蔵」が設置されています。

沿革

2004年（平成16年） - 開校。東京都立港工業高等学校（旧東京都立高輪工業学校、旧東京都立麻布工業学校、旧東京都立渋谷工業学校）の学籍を継承。
2007年（平成19年） - 東京都立鮫洲工業高等学校（旧東京府立電機工業学校）の学籍を継承。

教育課程

全日制課程

全日制課程には、プロダクト工学科、オートモビル工学科、システム工学科、デザイン工学科、デュアルシステム科が設置されています。

特徴的なのは、「履修パターン」が設けられている点です。1年前期に全学科の履修パターンを体験し、後期から自分に合った履修パターンを選択して学習を進めます。平成21年現在、9つの履修パターンが存在します。

プロダクト工学科
機械技術
ロボット技術
生産技術
オートモビル工学科
自動車整備（※オートモビル工学科入学生徒のみ履修可能）
自動車製作
システム工学科
電気システム（※システム工学科入学生徒のみ履修可能）
コンピュータシステム
デザイン工学科
ビジュアルデザイン
プロダクトデザイン
デュアルシステム科

定時制課程

定時制課程には、普通科と生産工学科の2つがあります。志願内容によって学科が決定されます。

単位修得制を採用しており、各種職業的資格の取得によって単位が増える仕組みとなっています。卒業後の職業系資格取得を奨励する指導方針が特徴です。

1年前期入学時に選択制で6時間授業を行うことで、3年間での高校卒業が可能です。この場合、1時限目の開始は15時50分となります。
4年間履修の場合は、3時限目の17時30分から授業が開始され、18時15分から25分間の給食時間が設けられています。
定時制の生徒のみ、文化祭第1日目の一般公開終了後、学校周辺地域をねぷた巡行する恒例行事があります。

普通科
ねぶたの作成は普通科3年生の生徒が担当するという特色があります。
生産工学科
様々な実習を通して、多種多様な工業実習、事務系の実習、情報処理を幅広く経験し、学ぶことを主眼としています。

定時制では、6年以内に全単位を履修しないと退学となります。

部活動

全日制の部活動

平成28年現在、27の部・同好会が活動しています。

運動部

硬式野球部
サッカー部
硬式テニス部
バレーボール部
バスケットボール部
バドミントン部
ボクシング部
卓球部
柔道部
剣道部
ラグビー部
スピードボール部
ダンス部
ウェイトリフティング部
ハンドボール部

文化部

アート部
イラスト部
コンピュータ部
茶道部
軽音楽部
自動車部
ロボット研究部
映画研究部
ブラスバンド同好会
自転車同好会
文芸同好会
写真同好会

定時制の部活動

平成28年現在、10の部・同好会があります。

運動部

野球部
バスケットボール部
バドミントン部
テニス部
陸上部
トレーニング部

文化部

イラスト部
和太鼓部
軽音楽部
資格研究部

交通

京浜急行電鉄京急本線 雑色駅より徒歩3分

出身者

西村京太郎 - 推理作家（東京都立鮫洲工業高等学校の前身校にあたる東京府立電気工業学校出身）
長谷川弘 - 俳優（東京都立港工業高校の前身校にあたる東京都立高輪工業高校出身）

著名な教職員・関係者

有馬信夫 - 同校の前身校の東京都立鮫洲工業高校の定時制軟式野球部の指導者を務める。

その他

2024年7月には、同校で生徒が激辛のポテトチップスを食べた際に、複数の生徒が体調不良を訴え、救急搬送される騒ぎがありました。この件に関して、医療ガバナンス研究所理事長は集団ヒステリーの可能性を指摘しています。

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