東京都立航空工業短期大学

東京都立航空工業短期大学

東京都立航空工業短期大学は、1960年に東京都荒川区に設立された公立短期大学です。通称は「航短」または「航空短大」と呼ばれていました。日本で唯一の航空工学専門の短期大学として、航空機体科と航空原動機科の2学科体制で運営されていました。

概要

1960年の開学当初から入学定員は80名で、少人数教育に力を入れていました。しかし、1971年度の入学生を最後に学生募集を停止し、1975年に正式に廃止されました。わずか15年という短い期間でその役割を終えることになりました。

教育と研究

航空機に関する専門教育に特化しており、航空機体科では機体の構造や設計、航空原動機科ではエンジンの原理や整備について学ぶことができました。航空業界への人材育成を目的とし、実践的な教育が行われていました。

入学試験では、数学と理科（物理が必須）、外国語（英語またはドイツ語）が課され、専門知識を学ぶための基礎学力が重視されていました。

特色として、研究紀要を発行していました。

沿革

1960年1月：文部省より短期大学の設置が認可
1960年4月：東京都立航空工業短期大学が開学（航空機体科、航空原動機科）
1971年4月：学生募集を最後に停止
1972年4月：東京都日野市へ移転
1975年4月：廃止

所在地

東京都荒川区南千住8-53-1

跡地は、東京都立航空工業高等専門学校を経て、現在は東京都立産業技術高等専門学校および産業技術大学院大学の校舎として利用されています。

学科

航空機体科：入学定員40名
航空原動機科：入学定員40名

取得可能な資格

航空整備士3級受験資格

進路

卒業生は、全日本空輸（ANA）や富士自動車などの一般企業、運輸省や航空省といった官公庁への就職、航空大学校への進学など、多岐にわたる分野で活躍していました。

系列校

東京都立大学 (1949-2011)
東京都立工業短期大学
東京都立立川短期大学
東京都立商科短期大学
東京都立医療技術短期大学

まとめ

東京都立航空工業短期大学は、短期間ながらも航空工学の専門教育において重要な役割を果たしました。その教育理念と卒業生たちは、日本の航空産業の発展に貢献したと言えるでしょう。

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