東北大学大学院農学研究科・農学部

東北大学大学院農学研究科と農学部

東北大学の大学院農学研究科と農学部は、農学分野における最先端の研究と教育を行う重要な拠点です。1939年に設立された農学部の起源は、東北帝国大学に設置された農学研究所に遡ります。戦後すぐの1947年には、旧制農学部が3学科7講座体制で設けられ、その後1949年に新制東北大学がスタートした際には、宮城県女子専門学校を統合し新たに家政学科を設立しました。これにより、農学部は4学科21講座の体制に拡充され、1953年には大学院農学研究科が設置され、現在の発展の基盤が築かれました。

農学部は、生物の産業科学に関する研究と教育を行い、特に注目されているのが大学院農学研究科附属の複合生態フィールド教育研究センターです。このセンターは、日本の国立大学の中でも最大規模を誇る実験農場を有し、多様な研究に対応しています。

沿革と歴史

• - 1939年: 東北帝国大学に農学研究所設置。
• - 1947年: 農学部設置。
• - 1953年: 大学院農学研究科設置。
• - 2017年: 雨宮キャンパスから青葉山新キャンパスに移転。

この流れの中で、東北大学は日本における高等農業教育の先駆けとして重要な役割を果たしてきました。特に1907年に設立された東北帝国大学農科大学がその基盤となり、現在の北海道大学農学部に至るまで、農業と生物学に関する研究が続けられています。

研究科の構成

東北大学大学院農学研究科は、複数の専攻に分かれており、それぞれに専門分野があります。以下はその一部です：

1. 資源生物科学専攻
- 植物生産科学講座: 作物学、園芸学、など。
- 動物生産科学講座: 環境システム、遺伝育種など。
- 水圏生物生産科学講座: 水産資源、植物生態学など。
- 資源環境経済学講座: 環境経済学、国際開発学など。

2. 応用生命科学専攻
- 環境生命科学講座: 環境適応生物工学、生物海洋学など。
- 植物機能科学講座: 遺伝育種、栄養生理学など。
- 動物機能科学講座: 生殖科学、機能形態学など。
- 分子細胞科学講座: 遺伝子工学、生物学など。

3. 生物産業創成科学専攻
- 微生物機能開発科学講座: 応用微生物学、食品機能健康科学など。
- 天然物生物機能科学講座: 機能分子解析学、天然物生命化学など。

施設と教育環境

大学院農学研究科と農学部には、動物研究棟、植物環境応答実験施設、放射性同位元素実験棟、そして複合生態フィールド教育研究センターなど、さまざまな附属施設があります。これらの施設は、実践的な研究と教育を支援するために設けられており、環境保護や農業の持続可能性を目指した教育活動にも力を入れています。

著名な出身者

多くの著名な政治家や研究者が東北大学農学部の卒業生であり、その中には、元衆議院議員や農林水産大臣官房技術総括審議官など、農業と生物に関する分野で重要な役割を担った人々が含まれています。これにより、この大学が国内外で高く評価される理由の一つとなっています。

まとめ

東北大学大学院農学研究科と農学部は、農学の研究と教育の分野で、質の高い教育や幅広い研究を提供する重要な機関です。将来的には、さらに国際的な発展や連携によって、持続可能な農業や生物機能の研究が進むことが期待されています。

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