東名皆瀬川橋

東名皆瀬川橋の詳細

東名皆瀬川橋（とうめいみなせがわばし）は、神奈川県足柄上郡山北町に位置し、酒匂川水系の皆瀬川を跨ぐ東名高速道路の重要な橋梁です。この橋は、中央径間180m、全長288mの上路式逆ローゼ橋であり、特徴的な朱色のアーチが目を引きます。1969年（昭和44年）に完成した当初は、上下線にそれぞれ2車線を持つ橋が2基並列していましたが、1991年（平成3年）の拡幅事業により新たに北側にもう1本橋が建設されました。これにより、下り線の左ルート（2車線）、下り線の右ルート（2車線）、そして上り線（3車線）という3本の橋が並ぶ形となりました。

この橋は、1990年度にかながわの橋100選にも認定されており、近隣の東名酒匂川橋と共に選ばれています。皆瀬川自体は、丹沢山地に源を持つ酒匂川水系の二級河川であり、一本の橋が架けられたその下で南へ流れ、やがて国道246号の近くで酒匂川に合流します。また、皆瀬川の左岸には神奈川県道725号玄倉山北線が沿っていて、この地域の交通の要所となっています。

東名高速道路は山腹に沿って敷設されており、皆瀬川橋は谷を越える高所に位置しています。そのため、開通前の測定では谷風による橋の軸直角方向での水平振動が常時観測されていました。これは橋を渡る車両や環境条件が、橋の構造に影響を及ぼす可能性があることを示しています。 2000年10月から2002年3月にかけては、耐震補強工事が左ルートと右ルートの2支間で実施され、安全性が一層高められました。

この橋は神奈川県の美しい自然景観と調和しており、通行するドライバーだけでなく、周辺の住民や観光客にも愛される存在です。特に朱色のアーチは、四季折々の風景とのコントラストが美しく、多くの人々に親しまれています。定期的な点検と保守が行われ、今後も安全に通行できるように維持されています。

東名皆瀬川橋は、地域の交通だけでなく、文化的な意味合いも持つ重要なインフラです。高速道路網の一翼を担い、多くの人々の移動を支えています。今後も魅力的な観光地として、また交通の要所として、その役割を果たしていくことでしょう。

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