東増穂村

東増穂村（ひがしますほむら）

東増穂村は、石川県羽咋郡にあった村で、かつては「増穂浦」と呼ばれていた海岸に面しています。その地理的特徴から、村名には「東」が付けられましたが、村の周囲には古くからの歴史や文化が息づいています。

地理的な位置と特色

この村は現在の志賀町および富来町の北部に位置し、海岸に近いエリアだったため、製塩業や漁業が栄えていました。特に、海からの恵みを受けて、地域の経済は漁業によって支えられていたことが伺えます。また、村を流れる酒見川は流域の自然環境にも影響を与えており、地域の風景を形成していました。

村の歴史

1889年4月1日、町村制の施行に伴い、羽咋郡に新たに東増穂村が設立されました。この時、村は大鳥居村、相坂村、草江村などが統合されており、設立当初の世帯数は389、人口は2317人でした。年代が進むにつれ、1920年には322世帯、1771人、そして1953年には377世帯、1931人に減少していきました。

しかし、村は1954年に富来町との合併が決まり、東増穂村は姿を消しました。その際、旧村域は新たな富来町に統合され、地域の地名は続いて受け継がれることとなりました。特に、東増穂村の中泉や飯室などの地名が新たな町の行政区画に組み込まれています。

教育の面

村内には、東増穂村・西増穂村組合立の増穂小学校がありました。この学校は、合併後は富来町立の学校に引き継がれ、2005年には富来小学校に統合されました。旧増穂小学校の校舎はそのまま富来小学校の校舎として利用されています。

まとめ

東増穂村は、歴史と共に変遷を遂げてきた地域であり、海岸に面した立地を活かして産業が発展してきました。しかし、合併によって消滅し、現在ではその名は地図上からは消えていますが、村の歴史や文化は今なお地域の人々に受け継がれています。消滅した市町村の一つとして、地域の歴史を知る上での学びの一環となるでしょう。

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