東奥義塾高等学校

東奥義塾高等学校の概要

東奥義塾高等学校（とうおうぎじゅくこうとうがっこう）は、青森県弘前市に所在する私立のキリスト教系高等学校である。通称「義塾」と呼ばれ、教育の中でキリスト教の精神を重要視している。学校は1872年に創立され、以来多様な歴史を刻んできた。

沿革と歴史

東奥義塾の起源は1882年に遡る。その前、弘前藩の藩校である稽古館が1872年に弘前漢英学校として引き継がれたが、学校制度改革により廃止された。これを受け、旧藩主の津軽承昭の支援を受けて菊池九郎が設立に尽力し、同年11月に弘前漢英学校が開校。その後、慶應義塾に倣って「東奥義塾」と命名された。

1874年にはアメリカのアズベリー大学から英語教師が招かれ、教員に対する高水準の給与が特徴であった。このような国際的な視点が早期から根付いた結果、東奥義塾からは1877年に初めてアメリカに留学した5名の学生が輩出されたと言われている。彼らは現地の学生に変わらず、大学進学を果たした。

しかし、1882年には財政的な問題に直面し、旧藩主からの支援が途絶えることとなってしまう。1901年には弘前市に移管され、さらに1910年には県立工業学校が設置される際に一時廃校となった。その後、地域の協力のもと、1922年に米国メソジスト・ミッションの協力を得て再興された。これによって新たに塾長が就任し、学校は再び息を吹き返した。

その後、学校は成長を続け、1947年には新学制に基づいて男女共学が導入され、1980年代には特別進学コースが開設されるなど、教育体制の充実を図ってきた。特に、1985年には校訓として「敬神愛人」が制定され、学校の基盤となっている。

学科と教育方針

東奥義塾高等学校では、全日制での多様な学科が展開されている。主な学科には、普通科のCⅠコース、CⅡコース、Bコースがあり、特別進学コースや国際教養コースを含む進学支援が整っている。これにより、学生は自身の興味や進路に応じた選択が可能であり、柔軟な学習環境が提供されている。

交通アクセス

学校へのアクセスは非常に便利で、弘南鉄道大鰐線の義塾高校前駅から徒歩3分の距離にある。また、JR奥羽本線の石川駅からも徒歩10分ほどであり、交通利便性が高い。

結び

東奥義塾高等学校は、創立から150年以上の歴史を持ち、地域と共に歩んできた教育機関である。多様な学科と国際的な教育方針を持ちつつ、キリスト教の精神に基づいた教育を行っている学校は、現代においても多くの生徒に選ばれている。

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