東有田町

東有田町の概要

東有田町（ひがしありたまち）は、かつて佐賀県西松浦郡に存在した町です。現在の有田町の一部にあたります。この町は、有田川の上流に位置し、山地が多く、川沿いにわずかな平地が広がっていました。豊かな自然環境の中で、農業や工業、商業が営まれていました。

歴史

東有田町の歴史は、江戸時代に遡ります。当時は佐賀本藩領の一部で、松浦郡有田郷に属していました。明治時代に入り、1889年の町村制施行により、新村（しんむら）として発足しました。当初、大字は設けられていませんでした。

その後、1895年に新村は有田村（ありたむら）に改称。さらに、1947年には町制を施行し、東有田町（ひがしありたまち）と名前を変えました。しかし、その歴史は長くは続かず、1954年に西松浦郡の有田町と合併し、有田町の一部となりました。合併後、旧東有田町の区域は、有田町の大字中部としてその名残をとどめています。

地区

東有田町は、合併前の江戸時代の村名を基にした地区で構成されていました。これらの地区には、外尾、外尾宿、外尾山、黒牟田、応法、桑古場、戸矢、古木場、境野、大野、上野、戸杓などがありました。それぞれの地区が、独自の歴史や文化を育んでいました。

産業

東有田町の主な産業は、農業、工業、商業でした。特に、有田焼の産地として知られる地域であり、その発展に深く関わっていました。鉄道の開通は、この地域の産業発展に大きな影響を与えました。伊万里の陶磁器問屋や仲買人の多くが有田町に移り住み、有田駅から全国へ陶磁器が運ばれるようになりました。これにより、東有田町を含む有田地域は、陶磁器産業の一大拠点としての地位を確立しました。

交通

交通面では、1897年に九州鉄道長崎線が開通し、有田駅が開設されました。翌年には、伊万里と有田を結ぶ伊万里鉄道線も開通しました。これにより、地域間の移動や物資の輸送が容易になり、産業の発展を支えました。鉄道は、東有田町の歴史においても重要な役割を果たしました。

まとめ

東有田町は、その短い歴史の中で、地域の産業と文化に大きな影響を与えた町でした。現在は有田町の一部となっていますが、その歴史は今もなお語り継がれています。

もう一度検索