東根尾村

東根尾村の概要と歴史

東根尾村（ひがしねおむら）は、かつて岐阜県本巣郡にあった村で、旧根尾村の東部に該当します。この村は根尾川の上流部に位置し、根尾東谷川に沿った地域です。北側は福井県と接し、東側は武儀郡や山県郡と接しています。

地理的な特徴

東根尾村は自然豊かで、根尾川の流れに恵まれた土地です。周囲には山々がそびえ、四季折々の美しい風景が楽しめる地域でした。特に春には桜が美しく咲き誇り、多くの観光客が訪れました。

歴史的背景

歴史を遡ると、467年頃、男大迹王（後の継体天皇）がこの地域を去る際、檜隈高田皇子（宣化天皇）の産殿を焼き、その跡に桜の苗木を植えたという伝説が残っています。このように、この地域は古来より歴史が刻まれてきました。

江戸時代、東根尾村は本巣郡に属し、大垣藩の領地でした。1897年4月1日には、小鹿村、松田村、上大須村、下大須村、板所村、板屋村、口谷村、奥谷村と合併し、新たに東根尾村が設立されました。さらに1904年4月1日、東根尾村は中根尾村、西根尾村と合併し、根尾村となったため、東根尾村は廃止されました。

交通の発展

合併前は鉄道が通っていなかった東根尾村ですが、樽見鉄道の樽見線の延長に伴い、旧村域にも樽見駅が開業しました。これにより、交通の便が改善され、地域の発展に寄与しました。

教育機関

この地域には、いくつかの尋常小学校がありました。大須尋常小学校（後の根尾村立大須小学校）、奥谷尋常小学校（後の根尾村立奥谷小学校）、松田尋常小学校（後の根尾村立松田小学校）などが設置され、地域の教育に貢献しました。また、大須尋常小学校の上大須分教場も存在していましたが、これは後に分校となりました。

文化的な資産

東根尾村にはいくつかの神社や仏閣があり、地域の文化を支えてきました。白山神社は樽見に位置し、県指定の重要無形民俗文化財「樽見の十一日祭」が行われていました。また、専念寺も地域の信仰を集める場所として存在しています。

さらに、淡墨桜や菊花石といった自然の名所も観光スポットとして知られています。これらの自然資源は、地域に独自の風景や文化を形成してきました。

結論

東根尾村は、その歴史的な背景や自然環境、教育機関、文化的な資産により、かつての魅力的な地域でした。残念ながら現在は廃村となり、地域の人々の記憶の中にのみ存在していますが、その歴史が今もなお人々に語り継がれています。

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