東武鉄道川越工場

東武鉄道川越工場

川越工場は、かつて埼玉県川越市に位置し、東武鉄道の車両工場として機能していました。1971年に開設され、2020年に業務の一部が南栗橋車両管区や森林公園検修区へ移管されたことに伴い、「川越整備所」へと名称変更されました。

概要

川越工場は川越市駅に隣接し、主に東上本線および越生線に所属する車両の全般検査や重要部検査を担当していました。ただし、東上本線所属の8000系車両の一部は、秩父鉄道を経由して南栗橋車両管区南栗橋工場へ回送され、そこで検査を受けていました。業務は、関連会社の東武インターテック株式会社に委託されることが多くなりました。

2020年の組織再編により、定期検査業務は南栗橋車両管区と森林公園検修区へ移管。川越整備所としては、車両の修繕や機器更新などを担当しています。

沿革

1971年3月1日：川越電車区の機能が森林公園検修区へ移転。その跡地を利用して川越工場が発足。
2000年：川越市駅構内の改良工事が行われ、工場に隣接する留置線が1本増設。
2004年：南栗橋車両管区の管轄下となる。
2020年9月：東上本線所属の全車両の定期検査業務を南栗橋車両管区または森林公園検修区へ移管。名称を川越整備所へ変更。

担当車両

1971年 - 2000年代

8000系の一部編成
5000系
9000型
10000型

上記以外の車両については、8000系の別編成や8両固定車は西新井工場、7300系・7800系、電気機関車ED5010形は杉戸工場で検査が行われていました。貨車類は館林検車区および杉戸工場が担当し、寄居 - 羽生間は秩父鉄道経由で回送されていました。特に8000系8両固定車は、川越工場のスペースの制約から西新井工場で検査を受けていました。

2000年代 - 定期検査業務移管時

9000型・9050型
10000型・10030型・10050型
50000型・50070型・50090型
30000系（東上本線所属車のみ）

上記以外の車両（主に8000系）は南栗橋車両管区へ回送され、検査を受けていました。川越工場の定期検査業務移管に伴い、南栗橋車両管区への入場経路が変更されたため、これまで本線系の路線に入線したことのなかった9000型・9050型・50070型・50090型については、伊勢崎線と日光線の一部区間で入線試験が行われました。また、これらの形式を含め、東上本線所属車両の南栗橋車両管区からの出場試運転も、伊勢崎線と日光線の一部区間で実施されるようになりました。

参考文献

『鉄道ファン2004年1月号』No.531「特集 短絡線ミステリー7 車両工場へのルート 東武鉄道川越工場」 p.42

関連項目

日本の車両基地一覧
南栗橋車両管区
東武東上線

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