東洋製作所

株式会社東洋製作所について

株式会社東洋製作所（TOYO ENGINEERING WORKS, LTD.）は、冷熱・環境エンジニアリングに特化した設計や施工、保守サービスを提供していた企業です。本社は神奈川県大和市に位置し、略称として「東洋」や「東作」が用いられていました。1946年の設立から長い歴史を持つ企業であり、日本国内における冷熱空調業界では老舗の一角を占めていました。

社の設立は1952年にさかのぼり、当初は三菱重工業と日本冷蔵（現在のニチレイ）の共同出資によって冷熱エンジニアリングの高度利用を目指して創立されました。特に大型の機器設備の設計や製造に特化し、一般の個人向け事業は少なかった点が特徴です。冷凍空調装置の製造においては「東洋エアハンドリングユニット」や「RE除湿機」といった製品が人気を博し、シリーズ化も進められました。また、2005年には日本国際博覧会のメインラボ「マンモス展示室」にも自然冷媒を使用した冷却設備を納入するなど、業界での存在感を示していました。

主要事業所

株式会社東洋製作所は国内に複数の事業所を展開し、主な拠点は以下の通りです：

• - 大和本社：神奈川県大和市下鶴間1634
• - 東京本店：東京都大田区仲池上2-10-1
• - 関西支社：大阪府大阪市淀川区野中北1-5-21
• - 北海道支店：北海道札幌市白石区中央1条7-10-31
• - 東北支店：宮城県仙台市宮城野区苦竹2-7-20
• - 中部支店：愛知県名古屋市西区中小田井4丁目175番地
• - 九州支店：福岡県福岡市博多区豊1-1-12

さらに、大和本社内には研究所や工場も完備され、製品開発や生産体制の強化が図られていました。

沿革

• - 1952年：東京都中央区明石町にて設立し、同年内に本店を品川区東品川に移転。
• - 1962年：東京証券取引所の2部に上場し、神奈川県大和市に新たに大和工場を設置。
• - 2012年：本店を神奈川県大和市に再び移転。
• - 2013年：筆頭株主である三菱重工業が完全子会社化を目指し、公開買付けを実施。結果、96.35％の株式を取得し、11月29日より完全子会社となった（東京証券取引所の2部上場は廃止）。
• - 2015年7月1日：三菱重工業のグループ会社である三菱重工冷熱株式会社に吸収され、株式会社東洋製作所は解散しました。

関連会社

株式会社東洋製作所にはいくつかの関連会社も存在しました。特に大和本社内には以下のような社がありました：

• - 株式会社トーマス
• - 東洋エキスパート株式会社

このように株式会社東洋製作所は、日本の冷熱エンジニアリング分野において重要な役割を果たし続けてきましたが、最終的には三菱重工冷熱への合併によりその歴史に幕を閉じました。

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