東洋証券杯世界選手権戦

東洋証券杯世界選手権戦は、1989年にソウル経済新聞社が主催し、東洋証券（韓国）の協賛を得て創設された囲碁の国際棋戦です。この大会は、韓国初の国際棋戦として始まり、1992年の第3回からは本格的な世界選手権戦へと移行し、世界の強豪が集う舞台となりました。1998年の第9回をもって終了しましたが、その短い期間に数々の名勝負と記録が生まれました。

大会の変遷

初期: 第1回は日本と台湾からそれぞれ2名が参加。第2回には日本から3名、台湾から2名、中国から3名が参加し、国際的な広がりを見せ始めました。
世界選手権移行後: 第3回からは、前回ベスト4の棋士に加え、韓国から6名、日本から6名、中国から4名、台湾から2名、そして米国と欧州から各1名が参加する、計24名によるトーナメント戦が繰り広げられました。第9回では、前回ベスト4、韓国7名、日本4名、中国3名、台湾1名、国際予選通過者5名の計24名が出場しました。

ルール

日本ルールが採用され、持ち時間は各3時間、秒読み1分。コミは5目半でした。対戦はトーナメント方式で行われ、決勝戦は5番勝負、準決勝は第1回から第7回までは3番勝負でした。

記録

最多優勝: 李昌鎬が4回優勝という記録を打ち立てています。
最年少優勝: 李昌鎬は1992年に16歳で優勝し、世界選手権の最年少優勝記録を保持しています。

東洋証券杯世界選手権戦は、その短い歴史の中で、囲碁界に多くの足跡を残しました。特に、李昌鎬の活躍はこの大会の象徴であり、彼の才能を世界に示す舞台となりました。大会は終了しましたが、その記憶は囲碁ファンの中で語り継がれています。

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