東華生命保険

東華生命保険株式会社は、1914年（大正3年）9月に宮城県仙台市で設立された生命保険会社です。設立当初の資本金は100万円でした。

その後、横浜松坂屋の前身である茂木商店の経営者、茂木惣兵衛によって買収されましたが、当時の生保業界においては弱小会社の域を脱することができませんでした。当時の主務省であった商工省が、保険会社の整理統合を進めるべきとの方針を示していたこともあり、1932年（昭和7年）9月2日、愛国[[生命保険]]（1896年設立、後に日本生命に統合）への包括移転に伴い解散しました。

1931年（昭和6年）12月31日時点での契約件数は7,878件でした。

年譜

1914年 - 東華生命保険株式会社設立
1917年 - 茂木惣兵衛が綿花相場で失敗し、経営が傾く
1920年 - 茂木惣兵衛が社長を辞任
1921年 - 経営建て直しのため、株屋の長島弘が社長に就任するも半年で辞任。後任に酒井忠亮が社長に就任。神田鐳蔵が長島の株式8000株を買受け実権を掌握
1928年 - 神田銀行の破綻により、神田鐳蔵相談役が辞任
1932年 - 愛国生命に買収され、曄道文芸が取締役社長に就任し、解散

東華生命は、設立から解散までの期間において、経営者の交代や相場における失敗、そして最終的には業界再編の波に飲まれるという、激動の歴史を辿りました。大正から昭和初期にかけての経済状況や、当時の保険業界の競争の激しさを物語る事例の一つと言えるでしょう。

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