東藤なな子

東藤 なな子

2000年11月29日、北海道札幌市に生まれた東藤なな子は、日本の女子バスケットボール界で将来を嘱望されるフォワードです。現在、Wリーグのトヨタ紡織サンシャインラビッツに所属し、パワフルなプレーでチームを牽引しています。

バスケットボールとの出会いと学生時代

東藤は、元バレーボール選手の父と元バドミントン選手の母という、スポーツに親しむ家庭環境で育ちました。小学校4年生の時に、新川中央少年団でミニバスケットボールを始めたことが、彼女のバスケットボール人生の第一歩となりました。地元の札幌市立新川中学校に進学後もバスケットボールを続け、全国大会でベスト16入りを果たすなど、早くからその才能の片鱗を見せていました。

高校は、バスケットボールの強豪校として知られる札幌山の手高校に進学。ここでは、より高いレベルで自身のスキルを磨き、インターハイでベスト16、ウィンターカップではベスト8という成績を収め、チームの中心選手として活躍しました。また、アンダーカテゴリーの日本代表としても経験を積み、U18日本代表として出場したU18アジア選手権ではチームの準優勝に貢献するなど、早くからその才能は国際的にも注目を集めていました。

プロキャリアとWリーグ新人王

高校在学中の2019年1月、東藤はアーリーエントリー制度を利用し、トヨタ紡織サンシャインラビッツへの入団を果たしました。これにより、高校を卒業する前から国内最高峰のWリーグというプロの世界に身を置くことになります。ルーキーシーズンとなった2019-20シーズンから持ち前の身体能力と積極的なプレーでチームに貢献。その活躍が評価され、このシーズンのWリーグ新人王に輝きました。これは、彼女がプロの舞台でもすぐに適応し、大きなインパクトを与えたことを証明するものです。

日本代表としての活躍

東藤は、Wリーグでの活躍が認められ、2020年1月には初めて女子日本代表候補に選出されました。そして、2021年には、延期されて開催された東京オリンピックの日本代表メンバーに、チーム最年少選手として抜擢されました。オリンピックという世界のトップレベルが集まる舞台で、彼女は物怖じしないプレーを披露。特に予選リーグのフランス戦では、A代表公式戦の記念すべきデビューを飾りました。日本代表は快進撃を続け、見事銀メダルを獲得。東藤もこの歴史的な快挙に貢献しました。

オリンピック後も、彼女は日本代表の主力として活躍。2021年のFIBAアジアカップではチームの優勝に貢献し、2023年の同大会でも準優勝メンバーとなりました。国際舞台での豊富な経験は、彼女の更なる成長を促しています。

プレースタイル

トヨタ紡織や日本代表で指揮を執ったトム・ホーバスヘッドコーチからは、身体が強い特別なディフェンダーであることに加え、ドライブからのキックアウトパスやファウルをもらうプレーができると高く評価されています。相手の攻撃を封じる守備力に加え、自ら仕掛けてチャンスを作り出す能力も兼ね備えており、攻守両面でチームに貢献できる現代的なフォワードとして、今後も日本バスケットボール界を牽引していく存在として期待が寄せられています。

経歴

札幌山の手高校
トヨタ紡織サンシャインラビッツ（2019年～）

主な日本代表歴

2018年 U18アジア選手権 準優勝
2019年 U19ワールドカップ ベスト8
2021年 東京オリンピック 準優勝
2021年 FIBAアジアカップ 優勝
* 2023年 FIBAアジアカップ 準優勝

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