東風汽車有限公司

東風汽車有限公司の概要

東風汽車有限公司（ドンフェンきしゃ）は、中国における自動車生産を目的に、日産自動車と中国の東風汽車が共同で設立した企業です。両社はそれぞれ50%ずつの出資比率を持ち、高品質な車両の開発・生産に取り組んでいます。会社の本社は湖北省武漢市に位置し、現在74,000人以上の従業員を雇用しています。

企業の歴史

東風汽車は、2002年9月19日に日産自動車と東風汽車が提携を発表したことに始まります。翌年、2003年6月9日に正式に東風汽車有限公司が設立され、同年の7月1日には工場を稼働開始しました。同年11月には中期経営計画「プラン23」を発表し、着実な成長を目指しました。2006年には本社を湖北省十堰市から武漢市に移転し、さらなる発展を図りました。

2008年には鄭州日産汽車を100%の連結子会社化し、その後の2010年には独自ブランド「ヴェヌーシア」を発表しました。また、2011年12月21日には花都第2工場が竣工し、2012年には遼寧省大連市に新たな工場を建設する計画を発表しました。2022年には中・大型商用車の事業をDFGに譲渡しました。

事業部と製品

東風汽車にはいくつかの主要な事業部が存在し、各部門が異なる車両の開発と生産を担っています。主な事業部には以下があります。

• - 東風日産乗用車公司: 日産とヴェヌーシアブランドの乗用車を開発、製造。
• - 東風商用車公司: 商用車の設計と生産を担当。
• - 東風汽車股份有限公司: 自社ブランドの車両などを製造。
• - 東風汽車零部件有限公司: 車両部品の製造を担当。
• - 装備会社: 生産装備の開発を行う。

このように、多岐にわたる事業部がそれぞれの役割を果たし、会社全体としての競争力を高めています。

生産拠点

現在、東風汽車は複数の工場を持ち、さまざまな車両を生産しています。主要な工場は次の通りです。
1. 花都乗用車工場: マーチ、サニー、ティーダなどの乗用車を生産。
2. 襄陽工場: アルティマやムラーノなどの車両を手がける。
3. 鄭州工場: ヴェヌーシアブランドのD50、R50などを製造。
4. 花都エンジン工場: エンジンの生産を行い、各種の高性能エンジンを提供。

全国規模で展開される生産拠点により、効率的な生産体制を確立しています。

グローバルな展開

東風汽車は、日本からはGT-Rや370Zといった高級車を輸入し、北米市場向けにはインフィニティ車両の一部も取り扱っています。これにより、国内外の多様な需要に応える体制を整えています。

まとめ

東風汽車有限公司は、日産との提携により成長を続ける中国の自動車メーカーであり、戦略的な事業構造と広範な生産体制を活かして、各種車両の開発・生産に注力しています。今後も市場の変化に対応した革新を続けていくことでしょう。

もう一度検索