松之山町

新潟県に存在した豪雪の町、松之山町

松之山町（まつのやままち）は、かつて新潟県の南西部に位置していた町です。東頸城郡の東端に位置し、豊かな自然と温泉に恵まれていました。しかし、2005年4月1日に十日町市、松代町、川西町、中里村と合併し、新たに十日町市として再出発したため、その名は地図から姿を消しました。

地理的特徴

松之山町は、周囲を山々に囲まれた地形が特徴でした。町の面積の大部分は山林や雑種地が占めており、田畑や宅地はごく一部でした。特に、年間平均最大積雪深が3メートルを超えるという、国内でも有数の豪雪地帯として知られていました。

主な山：
三方岳
天水山

主な河川：
渋海川
越道川
東川

歴史

この地域は古くから「松之山郷」と呼ばれており、長い歴史を持っています。

沿革

1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行により、浦田口村、橋詰村など16の村が合併し、松之山村が発足。
1901年（明治34年）11月1日：松里村、布川村と合併し、新たに松之山村となる。
1955年（昭和30年）3月31日：浦田村と合併し、松之山村を新設。
1958年（昭和33年）11月1日：町制を施行し、松之山町となる。
2005年（平成17年）4月1日：十日町市などと合併し、新設の十日町市となり消滅。

経済と産業

松之山町の主な産業は、観光業と農業でした。特に観光業は、温泉や自然景観、スキーなどを目当てに多くの観光客が訪れていました。農業においては、米作りが中心で、農業粗生産額の8割以上を米が占めていました。

教育

町内には、高等学校の分校、中学校、小学校がありましたが、合併後に統合・再編が進められました。

新潟県立安塚高等学校松之山分校（合併後、十日町高等学校松之山分校となる）
松之山中学校（合併後、小中一貫校となる）
松之山小学校（同上）
浦田小学校（2013年に松之山小に統合）
松里小学校（2014年に松之山小に統合）

交通

松之山町内には鉄道が通っておらず、隣接する松代町のまつだい駅が最寄りの駅でした。バス路線は、東頸バスや松之山町営バスなどが運行していました。

名所・旧跡・観光スポット

松之山町は、温泉や自然景観を活かした観光が盛んでした。

松之山温泉: 日本三大薬湯の一つとされ、多くの人に愛される名湯。
松之山温泉スキー場: 冬にはスキー客で賑わう。
大厳寺高原: 広大な自然の中でリフレッシュできる。
美人林: ブナの原生林が美しい。
里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロ: 里山の自然や文化を学べる。
松代・松之山の棚田群: 美しい日本の原風景が広がる。
婿投げ・墨塗り: 湯本地区で行われる奇祭。
越後妻有アートトリエンナーレ: 芸術祭の会場の一つ。

出身有名人

高橋與平（吉池創業者）
保坂調司（射撃競技選手）
しげの秀一（漫画家）
* 高橋佑介（真夜中クラシック）

まとめ

松之山町は、豪雪と豊かな自然、そして温泉に恵まれた魅力的な町でした。現在は十日町市の一部となり、その名は残っていませんが、美しい景観や温泉、独特の文化は今も息づいています。豪雪地帯ならではの自然や、そこで育まれた人々の暮らしに触れることができるでしょう。

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