松原孝明

松原孝明は、1975年7月14日生まれの日本の法学者、評論家、音楽家です。

経歴と学歴

兵庫県西宮市に生まれ、幼少期を東京都三鷹市で過ごした後、長崎市へ移り住みました。長崎市立西北小学校、長崎大学教育学部附属中学校を経て、青雲高等学校を卒業。大学進学を機に再び東京へ戻り、上智大学法学部法律学科で法律を学び、同大学大学院法学研究科にて博士課程前期・後期を修了（単位取得満期退学）。

2005年より大東文化大学法学部法律学科の専任講師に着任。その後、准教授を経て、2013年には教授に昇任しました。大東文化大学では大学院法学研究科専攻主任、法学部法律学科主任、法学研究所長、国際交流センター所長といった要職を歴任しています。また、上智大学、埼玉大学、慶應義塾大学など、他の大学でも教鞭を執った経験があります。

法学者としての活動

専門分野は民法、特に不法行為法を中心に、交通法、医事法、看護関係法規など多岐にわたります。法学者としては、過失相殺や共同不法行為、因果関係、違法性論といった不法行為法における重要論点を深く掘り下げた研究論文を多数発表しています。日本私法学会、日本賠償科学会、日本交通法学会に所属し、学術的な活動を展開。国土交通省の交通事故相談員総合支援事業では編集委員を務め、交通事故関連のハンドブック編纂に携わっています。専門分野に関する著書も多く、単著『看護・医療を学ぶ人のためのよくわかる関係法規』や、民法入門シリーズ（堀川信一氏と共編著）、交通事故判例百選（共著）などがあります。

評論家・メディア活動

法律分野のみならず、音楽、文化、文学、歴史学、政治哲学といった幅広い分野に深い造詣を持ち、評論家としても活動しています。メディアではコメンテーターとして、時事問題から文化的な話題まで多角的な視点から発言。テレビ番組では『たけしの元気がでるテレビ』、『爆報！THEフライデー』など、ラジオではFM葛飾、レインボータウンFM、Tokyo Star Radioなどでメインパーソナリティーやゲストとして多数出演しています。また、企業や教育機関での講演活動も積極的に行っており、特に大学で長年ハラスメント関連委員会の委員長を務めた経験に基づき、ハラスメント問題についての講演依頼も多くあります。その他、保守思想や国家論、教養などをテーマにした講演も行っています。

音楽家としての顔

もう一つの側面として、音楽家としての顔も持ちます。かつてはNSPの天野滋氏プロデュースのもと、バンド「トムリンソン・コート・パーク」のリーダー兼ギタリストとして活動していました。このバンド名は画家フランク・ステラの作品に由来し、同じ事務所に所属していた猫沢エミ氏が命名したといいます。トムリンソン・コート・パークとしてオリジナルアルバム4枚、オムニバスアルバム1枚（spoonful名義）をリリース。また、松原孝明名義でのソロアルバム1枚も発表しています。他のアーティストへの楽曲提供やプロデュースも手掛けましたが、天野滋氏の逝去後は音楽活動を休止しています。なお、初期の作品ではギタリストのAkkin氏（椎名林檎、ONE OK ROCK等を手掛ける）がギター演奏の大部分を担当した時期もありました。

その他の活動・人物像

一般社団法人チェンジメーカーズ国際人材研究所理事として国際人材育成に尽力したり、特定非営利活動法人ふるさとテレビ顧問、一般社団法人日本ネパール友好親善協会理事、日乃元の会発起人などを務めたりと、社会活動にも関わっています。執筆活動も多岐にわたり、大学教授の加賀博氏と共に就職活動に関する書籍を執筆したほか、『日本生産性新聞』、『ナーシングキャンバス』、『ナーシング』誌で連載を続けています。プライベートでは阪神タイガースファンであることも知られています。

法学研究の第一線で活躍する傍ら、評論家や音楽家としても独自の道を歩む、多才な人物です。

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