松尾亜紀子 (編集者)

松尾亜紀子：フェミニズム専門出版社エトセトラブックス代表

松尾亜紀子は、1977年生まれの日本の編集者であり、フェミニズム専門の出版社であるエトセトラブックスの代表取締役です。

経歴

長崎県佐世保市で生まれ、福岡県で学生時代を過ごしました。この頃に上野千鶴子の著書に触れたことがきっかけでフェミニズムに関心を抱き、斎藤美奈子や北原みのりなどの著書にも影響を受けました。

編集プロダクションを経て、2003年に河出書房新社に入社し編集者となりました。2010年頃からはフェミニズム関連の書籍を意識的に手がけるようになり、ジェンダーに着眼した企画が採用されることも増えていきました。2017年には、北原みのりが責任編集を務めた『日本のフェミニズム since 1886 性の戦い編』の編集を担当しました。

2017年、世界的にSNSを通じてMeToo運動などのフェミニズム運動が広がりを見せる中、日本でも東京医科大学の不正入試問題など、女性差別が明るみに出る事件が相次ぎ、フェミニズムへの関心が高まりました。松尾は、このような状況下で「独立した方が、より直接的に社会にメッセージを届けられるのではないか」と考えるようになり、東京医科大学前で行われた抗議デモに参加し、スピーチを行いました。

2018年12月に河出書房新社を退職し独立。2019年2月には、念願であったフェミニズム専門の出版社エトセトラブックスを設立し、代表取締役に就任しました。社名は作家の松田青子が名付け親です。同年5月には、年2回刊行の雑誌『エトセトラ』を創刊し、精力的な活動を続けています。

また、2019年3月には、北原みのりらと共に性暴力事件の無罪判決に抗議するデモを呼びかけ、同年4月から始まった「フラワーデモ」のきっかけを作りました。フェミニズム運動の先頭に立ち、社会に大きな影響を与えています。

エトセトラブックス

エトセトラブックスは、松尾亜紀子が代表を務めるフェミニズム専門の出版社です。雑誌『エトセトラ』の刊行を中心に、多様な書籍を出版し、フェミニズムに関する情報を発信しています。ジェンダー、セクシュアリティ、人種、階級など、多様な視点から社会問題を捉え、読者に新たな気づきや学びを提供することを目指しています。

関連人物

田房永子 - 漫画家。『エトセトラ』創刊号の責任編集を担当。
山内マリコ - 作家。『エトセトラ』第2号の責任編集を担当。
柚木麻子 - 作家。『エトセトラ』第2号の責任編集を担当。
石川優実 - 「KuToo運動」提唱者。『エトセトラ』第4号責任編集者。



松尾亜紀子の活動は、日本のフェミニズム運動において重要な役割を果たしており、今後の活躍も期待されています。

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