松山政路

松山 政路（Seiji Matsuyama）

松山政路は1947年5月21日に生まれた日本の俳優で、旧芸名は松山省次や松山省二。彼は東京都武蔵野市吉祥寺出身で、東京都立神代高等学校を卒業した後、1952年に舞台『草青みたり』でデビューしました。デビュー時の芸名は「省二」で、読みは「せいじ」でしたが、誤読されることが多かったため、1979年に「政路」に改名しました。

経歴と才能

松山はその幅広い演技力で知られています。彼はコミカルなキャラクターから緊迫した狂気的な役柄まで多彩な役をこなし、特に第13回菊田一夫演劇賞を受賞したことがその証です。また、俳優として知られるだけでなく、歌手や声優としも活躍し、アニメ映画『ぼくの孫悟空』やテレビアニメ『ブラック・ジャック21』など手塚治虫原作の作品にも声の出演を果たしています。

彼の兄、英太郎は『大岡越前』で「猿（ましら）の三次」役を演じていましたが、第5部では政路も一時期この役を担当しました。兄が休業した際の一時的な措置でした。英太郎が亡くなった後に再び三次役のオファーがあったものの、政路は他の仕事と重なり、その際「兄のおかげで仕事が入った」との陰口を避けて断る決断を下しました。これが劇中で三次が殉職する設定になった理由の一つです。

1996年には『水戸黄門』の特別番組にも出演。以降も長らく俳優としての活躍を続け、最近では日本俳優連合の専務理事としても活動し、俳優の権利や資質向上に寄与しています。

家族と親族

松山政路の家族背景も興味深いです。彼の父、河原崎國太郎（5代目）も俳優であり、祖父は洋画家でカフェ経営者の松山省三です。松山省三は政路の曽祖父で、政治的な背景も持っていました。兄の英太郎に加え、愛する妻は女優の紅景子で、二人の娘の一人は文学座に所属する松山愛佳です。

また、彼の甥には嵐広也や河原崎國太郎（6代目）などがいるほか、他の親族も芸能界で活躍しています。

作品と出演歴

松山政路は俳優として、多くの映画やテレビドラマに出演してきました。映画では『箱根風雲録』（1952年）や『男はつらいよ 望郷篇』（1970年）など、数多くの作品で印象的な演技を披露してきました。テレビドラマに関しては大河ドラマの「天と地と」や「天地人」、さらには『必殺シリーズ』や『水戸黄門』など、人気作品での役柄でも知られています。

彼の声優としてのキャリアも印象深く、『真田十勇士』や『ぼくの孫悟空』などの作品に声の出演をし、アニメのキャラクターとしても多くの人気を得ています。

まとめ

松山政路は、幅広いジャンルで活躍する実力派の俳優です。彼の独自の演技スタイルや、多彩な役柄を通じて日本のエンターテインメント界に多くの影響を与えてきました。今後も彼の活動に注目が集まります。

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