松崎章太郎

松崎章太郎は、明治5年（1872年）5月、岡山県和気郡福河村（現在の備前市）に生まれました。1893年（明治26年）に第三高等中学校を卒業後、翌年には医術開業免状を取得し、医師としての道を歩み始めました。

日清戦争には陸軍三等軍医として従軍し、その後は岡山や大阪で開業医として地域医療に貢献しました。1903年（明治36年）からは内務省衛生局に技手として勤務し、公衆衛生の分野にも携わるようになります。日露戦争では陸軍二等軍医として再び従軍し、その後、静岡県や宮城県、愛知県で技師・衛生課長を歴任し、地方行政における公衆衛生の向上に尽力しました。

退官後は、東京市主事・衛生課長に任命され、東京の衛生行政を担いました。その後、麻布区長に転任し、区政を牽引しました。1928年（昭和3年）には、落合町長に選出され、町政に携わりました。落合町が東京市に編入された後は、淀橋区会議員、同学務委員長、同教育会常任理事として、地域の発展に貢献しました。

松崎章太郎は、医師としての知識と経験を活かし、行政官としても優れた手腕を発揮しました。公衆衛生の向上や地方自治の発展に尽力した人物として、その功績は高く評価されています。

参考文献

東京府市政通信社編『東京府市自治大鑑 後巻』東京府市政通信社、1927年。
内田助五郎『淀橋区勢年鑑 昭和12年版 淀橋区政の展望』秦嶺荘、1937年。

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