松平頼纉

松平頼纉（まつだいら よりつぐ）は、江戸時代後期の高松松平家御厄介、松平大膳家第9代当主であり、歌人としても名を残しました。通称は哲松、号は松嶼と称しました。

生涯

7代当主・松平頼覚の三男として生まれ、母は香西氏です。初めは父から偏諱を授かり、覚賢（あきかた）と名乗っていました。元治元年（1864年）6月、父と共に上洛し、禁門の変では仙洞御所の守衛を務めました。慶応3年（1867年）に父が、明治2年（1869年）には兄の頼利が相次いで亡くなったため、家督を継ぎ、藩の政務総裁となりました。家の慣例に従い、通字である「頼」を継いで頼纉と改名しました。

明治6年（1873年）には田村神社の宮司権少教正に任じられ、明治15年（1882年）には正七位に叙せられました。明治24年（1891年）には香川県教育会長に就任し、教育の振興に尽力しました。

明治34年（1901年）3月24日に61歳で亡くなりました。

系譜

父：松平頼覚
母：香西氏
室：式子 - 式部頭坊城俊政の娘
子女：
男子：松平覚義（あきよし） - 生母不明

人物

松平頼纉は、激動の時代に高松藩の政務を担い、教育の発展にも貢献した人物として知られています。歌人としても才能を発揮し、文化的な側面からも讃岐の地に貢献しました。禁門の変での警備や、その後の教育会長としての活動など、多岐にわたる分野でその手腕を発揮しました。

参考文献

梶原竹軒監修『讃岐人名辞書』（高松製版印刷所）

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