松戸サンリオ劇場

松戸サンリオ劇場と松戸サンリオシアター

松戸サンリオ劇場は、1980年に千葉県松戸市に開館した映画館で、地域の多くの人々に親しまれました。この劇場は、国鉄の松戸駅から徒歩圏内に位置し、新京成電鉄ともアクセスが便利でした。開館当初、サンリオの直営館として大いに賑わい、初代支配人には柳沢定氏が就任しました。

開館初期とテイスト

1980年10月に開館した松戸サンリオ劇場は、アーバンヒル松戸ビル内の1階に設けられ、設計は著名な建築家・黒川紀章が手掛けました。この映画館は地域の映画文化の拠点として、戦前から存在した松戸常盤館や昭和後期にオープンした他の映画館とともに、松戸市内のエンターテイメントシーンを支える存在となりました。

当時の松戸には、いくつかの映画館が営業しており、それぞれが個性的な取り組みを行っていました。特に松戸サンリオ劇場は、サンリオのキャラクターを活用した特別イベントや映画の上映で、親子連れや子供たちに人気を博しました。

松戸サンリオ劇場2の開設

1988年には、同ビル内1階に「ナットクラッカー」というレストランの跡地に、新たに松戸サンリオ劇場2が開館しました。これにより、従来の松戸サンリオ劇場1とは異なるスクリーンを提供し、地域住民や映画ファンに新たな選択肢を提供することになりました。この新館も、作品の上映やイベント開催を通じて、多くの観客を魅了しました。

移転とサンリオシアターの誕生

1993年になると、劇場は本町21番地に位置する「都市綜合開発第三ビル」へ移転し、松戸サンリオシアターと改称します。この移転に伴い、スクリーン数も3つに増え、後に4つまで増やされました。新しい場所でのスタートは映画館の再生を象徴するものであり、多くのファンが新たな環境で愛憎を感じることができました。

閉館とその後

しかし、2006年3月31日、松戸サンリオ劇場とサンリオシアターの時代は幕を閉じました。この日をもって、松戸サンリオ劇場の名は伝説となりましたが、その跡地には松戸シネマサンシャインが設立されました。この新しい映画館は、設立当初から周辺地域で営業を続けていきましたが、実際は2013年に全館閉館する運命にあります。

現在と未来

松戸市からすべての常設型映画館が消えた後、映画の灯が再びともることはありませんでしたが、2019年10月には、テラスモール松戸内に「ユナイテッド・シネマ テラスモール松戸」がオープンし、松戸市にとって新たな映画の拠点が誕生しました。松戸サンリオ劇場の歴史は今でも地元の映画文化に影響を与え続け、映画ファンの記憶に刻まれています。

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