松戸駅

松戸駅の概要

松戸駅は、千葉県松戸市松戸に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）と新京成電鉄の駅です。松戸市の中心駅として、新松戸駅と並ぶ交通の要衝となっています。江戸時代には水戸街道の宿場町「松戸宿」として栄え、現在もその名残を残しています。

当駅には、JR常磐線の常磐快速線（上野東京ライン）、常磐緩行線、そして新京成線の3路線が乗り入れています。駅には、みどりの窓口、自動券売機、指定席券売機、自動改札機、自動精算機などが設置されています。

歴史と文化

松戸は、江戸と水戸を結ぶ要所として、徳川将軍家や水戸徳川家との関わりが深く、駅南側の松戸神社には水戸藩主・徳川光圀ゆかりの銀杏の樹があります。また、松戸には、水戸藩最後の藩主・徳川昭武が建てた旧徳川家住宅「松戸戸定邸」も存在します。廃藩置県後の1878年には、東葛飾郡役所が松戸駅（宿駅）に置かれたことから、現在も松戸地区には国や県の出先機関が多く存在しています。

駅の構造と周辺施設

駅周辺は、駅西口と東口にペデストリアンデッキが整備され、大規模な駅前デッキ網が広がっています。近年ではバリアフリー整備工事も完了し、駅の利便性が向上しました。駅周辺には、ホテル、商業施設、商店街などが多数集積しており、ビジネスや観光客で賑わっています。JR東日本グループの駅ビル「アトレ松戸」をはじめ、「キテミテマツド」、「ピアザ松戸」、「プラーレ松戸」などの商業施設が林立しています。2027年にはJR駅ビルの開業も予定されており、さらなる発展が期待されています。

2017年には、都市再生緊急整備地域の候補地域となり、松戸駅周辺地区（約48ha）を対象とした都市再開発事業が進められています。

歴史

1896年（明治29年）12月25日：日本鉄道の駅として開業。
1906年（明治39年）11月1日：日本鉄道が国有化。
1909年（明治42年）10月12日：常磐線の所属となる。
1936年（昭和11年）12月11日：日暮里 - 松戸間直流電化。近距離電車が運行開始。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道（国鉄）発足。
1952年（昭和27年）6月18日：東口駅舎が新設。
1955年（昭和30年）4月21日：新京成電鉄新京成線の駅が開業。
1967年（昭和42年）8月1日：国鉄の貨物取り扱い廃止。
1971年（昭和46年）2月24日：新橋上駅舎の使用開始。
1971年（昭和46年）4月20日：常磐線複々線化、緩行線と営団地下鉄千代田線の相互直通運転開始。
1972年（昭和47年）7月1日：みどりの窓口の営業を開始。
1977年（昭和52年）4月2日：駅ビル「ボックスヒル松戸」が開業。
1986年（昭和61年）8月1日：西口高架デッキ、東西自由通路が完成。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
2001年（平成13年）11月18日：JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
2007年（平成19年）3月18日：新京成でICカード「PASMO」の利用が可能となる。
2012年（平成24年）3月16日：駅ビル「ボックスヒル松戸」が「アトレ松戸」に改称。
2015年（平成27年）3月14日：上野東京ライン開業、特急列車停車駅から除外される。
2024年（令和6年）4月26日：常磐線各駅停車ホームでホームドアの使用開始。
2025年（令和7年）4月1日：新京成電鉄が京成電鉄に吸収合併。
2026年（令和8年）春頃：JR東日本により東西通路拡幅予定。
2027年（令和9年）春頃：南側に駅ビルが開業予定。

駅構造

松戸駅は、橋上駅舎を有し、東西連絡通路が設けられています。西口、東口、そして駅ビル「アトレ松戸」に直結する改札口があります。JRと新京成の改札は分かれており、JRの中央改札は入場改札口と出場改札口が分離されています。

JR東日本

JR東日本は、島式ホーム3面6線を有する地上駅です。常磐線の快速線と緩行線が乗り入れ、それぞれに駅番号が付与されています。松戸営業統括センターの所在駅で、周辺駅の業務も統括しています。

1・2・3番線が快速線用ホーム、4・5・6番線が緩行線用ホームです。快速列車は1・3番線に停車し、緩行列車は4・5・6番線に停車します。特急列車は現在停車しません。

新京成電鉄

新京成電鉄は、島式ホーム1面2線を持つ地上駅です。駅番号はSL01です。松戸駅管区として、周辺駅を管理しています。

2006年（平成18年）12月10日から、京成電鉄千葉線千葉中央駅までの直通運転が開始されています。

輸送上の特徴

JR東日本首都圏本部の中で、常磐線の三河島駅 - 取手駅間は「松戸地区」と呼ばれており、このエリアの拠点となっています。

常磐線の車両基地である松戸車両センターが所在しており、当駅始発・終点の列車が設定されています。

利用状況

JR東日本：2023年度の1日平均乗車人員は88,200人。
新京成電鉄：2023年度の1日平均乗降人員は93,292人。

両社とも、松戸花火大会開催時には非常に混雑します。

駅周辺

松戸駅周辺は、商業施設やオフィスビルが立ち並び、活気のある街並みです。駅東西両方にペデストリアンデッキが整備され、バスターミナルもあります。また、市役所や国、県の出先機関も多く、行政面でも重要な拠点となっています。毎年秋には「松戸まつり」が開催されます。

駅舎内の施設

改札内：VIEW ALTTE、Newdays
改札外：アトレ松戸、VIEW ALTTE、みどりの窓口、指定席券売機
名所旧跡：戸定が丘歴史公園（戸定邸）、松戸神社、松戸中央公園・市民プール

商業施設、行政、金融機関、教育機関

駅周辺には、多数の商業施設、行政機関、金融機関、教育機関があります。

バス路線

駅西口と東口にバス乗り場があります。

今後の構想

地下鉄11号線（半蔵門線）の延伸計画が過去にありましたが、現在は具体化されていません。
松戸市では、駅周辺を三つのゾーンに分け、再開発を進める方針です。
JR東日本は、駅の改築を予定しており、東西通路の拡幅、改札内コンコースの拡張、中央改札の統合、南側に駅ビルを建設する計画が進められています。

混雑

1971年の常磐線複々線化以降、緩行線電車の混雑が問題となりました。特にラッシュ時には、千代田線直通の利便性から、乗り換え客で駅が混雑します。

隣の駅

JR常磐線（快速）：北千住駅 - 松戸駅 - 柏駅
JR常磐線（各駅停車）：金町駅 - 松戸駅 - 北松戸駅
* 新京成線：松戸駅 - 上本郷駅

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