松本紘

松本 紘について

松本紘（まつもと ひろし、1942年11月17日生まれ）は、日本の著名な工学者であり、特に宇宙科学と宇宙電波工学の分野で広く認識されています。1973年に京都大学で工学博士の学位を取得し、以後、数十年にわたり、学術界および研究機関での多様な役職を歴任してきました。彼は国立研究開発法人理化学研究所の理事長、および公益財団法人国際高等研究所の所長を務め、京都大学名誉教授や第24代京都大学総長を歴任しました。

来歴

松本は蒙古自治邦張家口に生まれ、幼少期には大和郡山市に移ります。奈良女子大学附属高等学校を卒業後、京都大学工学部電子工学科へ進学。1967年には大学院で修士課程を修了し、その後、長年にわたり京都大学にて助手、助教授、教授を歴任しました。

彼は数多くの研究機関の長や副学長を務め、最終的には国立大学法人京都大学の理事長に就任しました。理化学研究所では、先代理事長である野依良治の後を受けて、理事長に就任。その間、内閣府の宇宙政策委員会でも委員として活動していました。

研究内容

松本の研究は、主に地球の磁気圏や宇宙圏におけるプラズマの現象に焦点を当てています。彼は、京都大学で開発したKEMPOコード（Kyoto university ElectroMagnetic Particle code）を用いて、宇宙プラズマの動的プロセスを数値的に再現することに成功しました。この研究は、宇宙物理学の発展に寄与し、科学者たちによって高く評価されています。

観測面においては、GEOTAIL衛星を用いたプラズマの波動観測を主導し、数値計算と観測データを統合することで、静電孤立波の励起メカニズムの解明を進めています。また、宇宙空間におけるマイクロ波送電技術の実用化にも取り組むなど、工学的研究の側面でも多くの業績を残しています。

人物・信条

彼の座右の銘は、「学問とは真実を巡る人間関係である」というもので、学問の重要性とそれを支える人間関係を深く理解しています。松本は数々の著書も残しており、宇宙に関する知識を広める努力を続けています。彼の著作には『宇宙開拓とコンピュータ』や『宇宙太陽光発電所』などがあり、宇宙関連技術の普及にも寄与しています。

略歴・業績

学歴

• - 1961年3月 - 奈良女子大学附属高等学校卒業
• - 1965年3月 - 京都大学工学部電子工学科卒業
• - 1967年3月 - 京都大学大学院工学研究科修士課程修了

職歴

• - 1967年4月 - 京都大学工学部助手
• - 1981年4月 - 京都大学超高層電波研究センター助教授
• - 1992年4月 - 京都大学超高層電波研究センター長
• - 2000年 - 京都大学宙空電波科学研究センター教授
• - 2008年10月 - 国立大学法人京都大学総長
• - 2015年4月 - 理化学研究所理事長

受賞歴

数多くの受賞歴があり、特に1993年にNASAからのグループ業績賞や、2007年の紫綬褒章などがその象徴です。彼の業績は国際的にも広く認められており、フランス共和国レジオンドヌール勲章を受賞しています。

終わりに

松本紘は研究者としてだけでなく、教育者としても高い評価を受けており、未来の宇宙科学の発展に貢献し続けています。

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