松緑貢兵衛

松緑 貢兵衛

松緑 貢兵衛（まつみどり こうべえ、1923年12月28日 - 2008年）は、二所ノ関部屋に属していた元力士で、彼の本名は中山 貢兵衛（なかやま こうべえ）です。高知県安芸郡で生まれ、身長170cm、体重99kgの体型を持っていました。彼の最高位は東十両5枚目で、主な得意技は右四つと寄りでした。

経歴

松緑は1940年1月に初めて土俵に立ち、相撲界に入門しました。1949年1月に彼は「玉輝 貢兵衛」という名で十両に昇進しましたが、負傷したためわずか2場所で幕下に戻されてしまいました。その後、1950年1月の場所で十両に復帰し、相撲界でのキャリアを再スタートさせました。しかし、1951年9月には再び右足首を骨折し、その影響で途中休場を余儀なくされ、再度幕下に後退しました。

幕下陥落後は、しばらく低迷しましたが、徐々に調子を取り戻し、1954年1月には再び十両に昇進しました。力士として再起を果たし十両での相撲を多く取った彼でしたが、1956年9月場所では再び右足首を負傷し、これが引退の要因となりました。引退後は、年寄・湊を襲名し、さらに片男波、尾車と名跡を変更しながら、1962年11月に廃業しました。その後は飲食店を経営していましたが、持病の悪化に伴い2008年に亡くなりました。

松緑は、前捌きが非常に巧みで、右四つで攻めるスタイルが特徴でした。また、距離を取った際にも突き押しからの去なしに秀でており、押し相撲を得意とする相手とも互角に戦うことができました。

主な成績

彼の通算成績は237勝235敗31休で、勝率は.502でした。十両の成績は121勝142敗20休で、勝率は.460です。現役在位は46場所、うち十両在位は19場所でした。特筆すべきは、1953年9月場所での幕下優勝1回の成績です。

改名歴

松緑はその生涯で多くの名を持っていました。

• - 玉輝 貢兵衛（たまひかり こうべえ）1940年1月場所 - 1951年1月場所
• - 玉晃 貢兵衛（たまひかり こうべえ）1951年5月場所 - 1952年1月場所
• - 松緑 貢兵衛（まつみどり こうべえ）1952年5月場所 - 1956年9月場所

年寄変遷

引退後の年寄名として、

• - 湊 貢兵衛（みなと こうべえ）1956年9月 - 1957年8月
• - 片男波 貢兵衛（かたおなみ こうべえ）1957年9月 - 1961年1月
• - 尾車 貢兵衛（おぐるま こうべえ）1961年1月 - 1962年11月

となっています。松緑の生涯は、大相撲界において多くのファンに愛された一人の力士の物語です。彼の努力と情熱は今も多くの人々の記憶に残り続けています。

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