松阪市立歴史民俗資料館

松阪市立歴史民俗資料館

松阪市立歴史民俗資料館は、三重県松阪市殿町に位置する地域の歴史を掘り下げるための博物館です。地元の歴史や民俗に関する豊富な資料を展示しており、特に松阪商人および伝統工芸として知られる伊勢白粉と松阪木綿に焦点を当てています。また、愛称として「歴民」と呼ばれ、多くの訪問者に親しまれています。

歴史

資料館は1912年に飯南郡図書館として設立され、1997年には本館と倉庫が日本の登録有形文化財に指定されました。開館当時は松阪市市制施行45周年を記念して改装され、地域の文化の保全と発展を図るために設置された歴史民俗資料館の流れに沿ったものです。初代館長には田畑美穂が就任し、松阪木綿を中心とした展示が迎え入れられました。

展示内容

資料館の展示は松阪市の豊かな歴史と文化を反映しています。1階では松阪商人に関する地域の商業史を探求する「店の間」があり、特に桜井家の金看板など、貴重な展示物が紹介されています。また、年に数回実施される企画展を通じて、松阪にまつわるテーマを掘り下げた展示が行われています。2階では伊勢白粉および松阪木綿の歴史とその製造工程について詳述しており、来館者はこの伝統工芸の重要性を知ることができます。

伊勢白粉は単なる化粧品だけでなく、堕胎薬やシラミ駆除の目的でも用いられたことを知ることができ、松阪木綿については藍染めや機織りの実演と体験ができるコーナーがあります。特に、夏季に実施される藍染体験教室は毎年注目を集めています。

利用案内

資料館は、「博物館類似施設」として博物館法の適用を受けないものの、三重県博物館協会の会員として、多くの中学生や大学生の実習場所ともなっています。訪問者の約70%は三重県外からの観光客で、地域の学校の遠足や社会見学に利用されることも多くあります。

開館情報

• - 開館時間: 9時から16時30分（10月から3月は16時まで）
• - 休館日: 月曜日（祝日は開館）、祝日の翌日、年末年始、企画展の入れ替え期間
• - 入館料: 大人100円、学生（小中高生）50円

アクセス

松阪駅から徒歩約15分の距離にあり、公共交通を利用するのも便利です。また、近くには無料の市営駐車場も完備されています。

資料館は地域の文化や歴史を学ぶだけでなく、体験を通じてその魅力をさらに感じることができる場として、多くの人々に訪れられています。

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