板倉東洋大前駅

板倉東洋大前駅について

板倉東洋大前駅（いたくらとうようだいまええき）は群馬県邑楽郡板倉町朝日野一丁目に位置する東武鉄道日光線の駅です。この駅は群馬県の最東端にあり、独自の存在感を放っています。駅番号はTN 07です。板倉町にとっても唯一の駅であり、両隣の駅はそれぞれ埼玉県と栃木県にあるため、所在地が異なる駅が連なるユニークな地域特性があります。

駅の設立経緯

板倉東洋大前駅の設立は地元の強い要望に基づくものでした。これ以前は、日光線は群馬県を通過するだけでしたが、住民の声に応える形で請願駅として開設が決定しました。1997年3月25日の開業以降、東京・浅草と日光、鬼怒川温泉を結ぶ快速列車が利用できるとあって、地元の交通の利便性が大きく向上しました。当初の運行頻度は日中毎時1本程度で、利便性が重視されていました。

しかし、2006年のダイヤ改正により、快速列車の多くが区間快速へと格下げされ、特に地元住民からは「約束が違う」との声が上がりました。町議会でもこの問題が取り上げられ、特急や急行列車の停車を求める意見が多く出ていました。これを受け、板倉町では停車列車の増発を要望していました。

改善と発展

2013年3月16日に行われたダイヤ改正では、各種の改善措置が実施され、一定の問題点が解消されました。特に、周辺ゴルフ場に向かうゴルファーに配慮して、朝の特急「けごん1号」が停車することになりました。また、区間快速の停車区間が変更され、浅草と新大平下を結ぶ快速運転が実施されました。ただし、運転本数自体は減少しています。

2017年4月21日の改正で、上り列車は特急を除くすべてが南栗橋行きの通りとなり、特急「けごん1号」の時刻が繰り上げられ、午後の「けごん36号」も停車するようになりました。このように、利用者目線での改善が続けられています。

駅の構造と設備

板倉東洋大前駅は島式ホーム2面4線の地上駅で、橋上駅舎を備えています。また、PASMO等のICカードに対応した自動改札機も設置されており、利用者にとって快適な環境となっています。駅のエレベーターやエスカレーターも整備されており、東口・西口、ホームとのアクセスが容易です。

利用状況と周辺開発

2022年度の1日平均乗降人員は3,251人となっており、周囲の宅地開発と共に駅の利用者数は徐々に増えていましたが、2017年以降は減少傾向に転じています。しかし、周辺地域は板倉ニュータウンとしての開発が進行中であり、地域活性化が期待されています。駅周辺には新たな住宅地や商業施設も整備され、今後はさらなる成長が見込まれています。

バス路線とアクセス

駅西口には路線バスの発着所があり、館林・板倉線や板倉町のコミュニティバスが運行されています。バス路線を利用すれば、館林駅東口行きや町役場など、広範囲へのアクセスが可能です。また、毎年8月の第一土曜日には、古河市での花火大会に合わせて臨時列車も運行されています。

終わりに

板倉東洋大前駅は、その特異な立地と地域の要望から誕生した駅であり、多くの利便性向上に向けた取り組みが進められています。今後もさらなる発展が期待されており、地域の交通の拠点として重要な役割を果たし続けることでしょう。

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