板垣伯銅像記念碑建設同志会

板垣伯銅像記念碑建設同志会の歴史

板垣伯銅像記念碑建設同志会は、1920年7月9日に高知市で設立されました。この団体は、自由民権家であった安藝喜代香を代表に掲げ、板垣退助を顕彰することを目的としています。設立に際して、高知県教育会内で行われた集会がきっかけで、板垣退助の記念碑を建てるための様々な協議が行われました。

沿革

板垣退助が亡くなった1919年、東京や岐阜には銅像が建立されたにも関わらず、退助の故郷である高知県には何もありませんでした。これは、退助の旧邸がそのまま放置されていたこともあり、地域の有志たちが彼の功績を顕彰する必要性を感じていました。特に、旧自由党員の森正隆と安藝喜代香は、その思いを強く共有しました。

座談会では、板垣の出生地や旧邸址、欧州からの帰国を祝うための場所に記念碑を建立する提案がなされ、具体的な計画へと進んでいきました。1920年の3月には、多くのメンバーが参加して、理事の選任や寄附金の受け取りについて話し合いを行いました。これにより、安藝が理事長に選出され、会の活動が正式に開始されました。

1921年には寄附金募集の認可が下り、寄附活動が本格化しましたが、安藝が急逝したことが大きな転機となりました。新たに高知県知事が会長に就任し、銅像建立のための財源や方法に関する計画が策定されました。特に東京方面では、多くの支援があり、角力大会を開催することで寄附金を集める策が講じられました。1922年の国技館での大会では、多くの寄付が集まり、成功裏に終わりました。

銅像の建立

銅像の原型制作は本山白雲に依頼され、その本体は東京で作製されました。1923年1月には銅像が高知で建立されることが確定し、同年12月に除幕式が開催されました。除幕式は、記念すべき式典となり、数多くの行事が行われ、訪れた人々は数万人に及びました。このような活動を通じて、地域の人々に板垣退助の功績について知ってもらう機会が広がりました。

財団法人化とその後の活動

設立から数年後、団体は財団法人化され、その名前を「財団法人板垣伯銅像記念碑建設同志会」と改称しました。これにより、板垣退助の功績を記憶に留めるため、さらに大規模な活動を展開しました。戦後、団体は新たな体制を整え、板垣退助関連のイベントを継続して実施しました。

特に、1968年に設立された「板垣退助先生顕彰会」や、その後の活動は、彼の精神を後世に伝えるための重要な役割を果たしました。

1970年代から1990年代にかけては、銅像の修復や記念碑の管理が進められ、また新たな活動に取り組むことが求められました。2008年には、特定非営利活動法人（NPO法人）へと移行し、より一層の社会的な役割を果たすことが期待されました。

現在の活動

最新の活動としては、2018年に板垣退助の百回忌を祝う記念碑を建立し、高知市での法要開催などが行われています。さらに、2024年には銅像の点検と清掃作業が予定されています。これにより、板垣退助の業績が時を経ても忘れられず、地域社会に根付くことを目的としています。団体は今後も、歴史を学び、自由民権の精神を受け継ぐ活動を続けていく意向を示しています。

このように、板垣伯銅像記念碑建設同志会の活動は、過去から現在にかけて続いており、その使命感は世代を超えて受け継がれています。

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