板橋区立美術館

板橋区立美術館の概要

板橋区立美術館は、東京都板橋区赤塚五丁目にある公立美術館であり、1979年5月20日に東京23区初の公立美術館として開館しました。美術館は赤塚城址に位置し、地域の文化的な拠点として重要な役割を果たしています。館内では、江戸時代の狩野派や肉筆浮世絵、古美術といった伝統的な作品から、近代・現代の日本における洋画、日本画、前衛美術に至るまで、多岐にわたる作品を収蔵しており、特に池袋モンパルナス関連の作品にも力を入れています。

主な活動とイベント

板橋区立美術館では、毎年「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を開催しており、世界的に著名な絵本作家の作品を見ることができます。また、毎年秋には「江戸文化シリーズ」として江戸時代の美術に関する企画展を行い、江戸の美術を広く紹介しています。美術館は特に古美術作品に関しては、企業のカレンダーや包装紙へ無償で利用を許可するなど、その作品を広める取り組みを行っています。

沿革

美術館の建物は、1971年に「教育と文化の森」という構想の一環として計画され、当初は美術館としての利用は考えられていませんでした。しかし、1977年に美術館としての計画に変更され、1979年に開館を迎えました。2009年には、板橋区が公立小学校の授業に日本画制作を取り入れるための取り組みの一環として、画材キットの無償配布も実施しています。

美術館は2018年から2019年まで改修工事のため一時休館していましたが、訪れる人々のために新たな装いで再オープンしました。

収蔵品の紹介

美術館には、狩野正信の「蓮池蟹図」や狩野秀頼の「酔李白図」といった伝統的な作品の他に、近代美術界の重要な作家による作品も多く揃っています。狩野探幽の「富士山図屏風」や、近代日本画の代表作である河辺昌久の「メカニズム」などが収蔵されています。また、草間彌生の「マカロニ・コート」など、現代アートの重要な作品も見つけることができます。これにより、訪問者は幅広い時代の日本美術を体験できるのです。

アクセス

美術館へのアクセスも良好で、都営地下鉄三田線の西高島平駅から徒歩約15分、東武東上線の成増駅からは徒歩約20分、下赤塚駅からは徒歩約22分で到着します。また、バス路線も利用可能で、成増駅及び高島平駅からの便があります。いずれの駅からも「区立美術館」で下車すれば、すぐに美術館に到着します。

板橋区立美術館は、地域の文化発信地として、また多様な美術体験を提供する場として、今後も多くの人々に愛され続ける存在であるといえるでしょう。

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