板金

板金・鈑金について

板金（ばんきん）または鈑金（ばんきん）とは、薄型で平らに成形された金属のことを指します。古くは「いたがね」とも称されており、この金属を常温で塑性加工することも同様に板金・鈑金と呼ばれます。板金は金属材料の基本的な形状の一つであり、様々な切断や曲げ加工を通じて多様な形状へと変化させることができます。そのため、日常生活で目にする多くの製品は板金素材から作られています。

一般的に、金属の厚さによって区分され、極端に薄いものは「箔（はく）」、6mm以上のものは「厚板」と呼ばれます。これは使用目的に合わせた特性を持つ材料として広く認識されています。特に、板金は自動車のボディや飛行機の機体、建物の屋根など、さまざまな用途に使われており、具体的にはボディやサスペンションアーム、重ね板ばね、はしごフレームなどに不可欠な材料です。

板金の製造方法

板金の製造過程は、原則として材料を圧縮し厚さを減少させるプロセスから始まります。これを圧延と呼び、16世紀頃から用いられています。圧延により6mm以下の板状の形状が作られ、平らな定尺だけでなく、コイル状に巻かれたものも見られます。アメリカでは、さらに厚さを管理するために「ゲージ」と呼ばれる数値で分けられており、実際には金属の種類ごとに規格が異なります。このゲージ数が大きくなるほど、金属の厚さは薄くなる仕組みです。

板金に使用される金属の代表には、アルミニウム、真鍮、銅、冷間圧延鋼板、軟鋼、ブリキ、ニッケル、チタニウムなどが含まれ、これらは各分野で幅広く利用されています。

板金加工の方法

板金の加工には、主にプレス機と金型を使用し、板金の形状を変えたり、切断またはくりぬきを行います。形状変化による加工方法には、次のような技術が含まれます。

• - 切断：必要に応じて金属を切り取る作業。
• - パンチ：金属に貫通穴をあける工程。
• - シャーリング：特定の形状に金属を切断するための技術。

これらの加工技術は、特に自動車や航空機の部品製造において重要な役割を果たします。

日本における職業訓練

日本では、板金に関連する職業訓練が行われており、各地域に設置された認定職業訓練校では、板金工のスキルを学ぶことが可能です。以下に代表的な職業訓練校を紹介します。

東日本の職業訓練校

• - 札幌板金高等職業訓練校（北海道札幌市）
• - 福島県板金工業組合 福島県板金高等職業訓練校（福島県郡山市）
• - 茨城県板金工業組合 茨城県板金高等職業訓練校（茨城県水戸市）
• - 東京都板金工業組合 東京都板金高等職業訓練校（東京都板橋区）

このように、板金・鈑金は多様な加工方法と広範な使用例に加え、技能を持つ専門家の育成を通じて、われわれの生活に深く根付いています。

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