鋼板

鋼板とは

鋼板（こうはん、英: Sheet steel）は、鋼を板状に加工したもので、板金の一種です。鋼板はその厚さに応じていくつかの種類に分けられ、用途に応じたさまざまな形状や加工が施されています。

鋼板の分類

鋼板は、主に4つのカテゴリーに分類されます。以下にそれぞれの特徴を挙げます。

1. 薄板（薄鋼板）
- 厚さが3mm未満の鋼板で、最も一般的な種類です。
- 再度加工しやすく、コイル状に巻くことも可能であり、この場合「鋼帯」や「帯鋼」と呼ばれます。
- 製造過程では、鋼片（スラブ）を熱間圧延によって圧延し、冷却後にコイル状や平板状に加工されます。

2. 中板（中鋼板）
- 厚さ3mm以上、6mm未満の鋼板で、一般的に建築や製造業で使用されます。

3. 厚板（厚鋼板）
- 厚さが6mm以上で、重機や構造物の部材に求められる強靭性を持ちます。

4. 極厚板（極厚鋼板）
- 厚さ150mm以上の鋼板。特に耐久性が要求される応用に適しています。

薄板の製造方法

薄板は、まず高温で加熱されたスラブを粗圧延し、その後、仕上げ圧延機で目的の厚さに圧延されます。圧延工程はホット・ストリップ・ミルと呼ばれる機械で行われ、冷間圧延機によって再加工されることもあります。冷間圧延された薄板は、冷延薄板と呼ばれ、通常の薄板よりも薄くなり、表面の仕上がりや加工性が向上します。

表面処理鋼板

薄板は、以降の工程で使用するために表面処理されることがあります。例えば、亜鉛等でめっきされた亜鉛めっき鋼板や、錫めっきされたブリキなどがあります。これにより錆が防止され、耐久性が高まります。

中板・厚板・極厚板の製造方法

中板、厚板、極厚板は、いずれもスラブを熱間圧延して製造されます。これらは、主に建設業や輸送業に使用される重要な構造部材であり、耐荷重性能や耐腐食性が求められる製品に利用されます。特に、厚板は海洋構造物や大型車両にも使用されています。

結論

鋼板は、様々な厚さや種類があり、それぞれ特有の用途があります。薄板は柔軟で加工が容易なため、日常的に使用される製品の材料として重宝されています。一方、中板、厚板、極厚板は、耐久性が求められる産業用途に適しています。鋼板の特性を理解することは、その使用において重要です。

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