林崎千明

林崎千明について

林崎千明（はやしざき ちあき）は、1938年3月25日に生まれた、日本の海上自衛官です。第20代海上幕僚長を務めたことで知られています。岩手県出身で、遠野高校を経て防衛大学校（第4期）を卒業し、海上自衛隊に入隊しました。

海上自衛隊でのキャリア

林崎氏は、海上自衛隊において数々の要職を歴任しました。初期には護衛艦「ちくご」の艦長を務め、その後、第2護衛隊群司令、海上幕僚監部防衛部長、大湊地方総監、佐世保地方総監といった重要なポストを経験しました。これらの経験を通じて、海上自衛隊の組織運営や防衛戦略に深く関わりました。特に、海上幕僚監部防衛部長としては、海上自衛隊の防衛政策の策定に大きく貢献しました。

1993年7月1日には、第20代海上幕僚長に就任し、海上自衛隊のトップとして組織を牽引しました。海上幕僚長として、海上自衛隊の能力向上や国際協力の推進に力を注ぎました。1994年12月15日に退官するまで、そのリーダーシップを発揮し、海上自衛隊の発展に貢献しました。

年譜

1960年（昭和35年）3月：防衛大学校卒業（第4期）、海上自衛隊に入隊（第11期幹候）
1976年（昭和51年）1月：2等海佐に昇任
1976年（昭和51年）3月：護衛艦「ちくご」艦長に就任
1980年（昭和55年）7月：1等海佐に昇任
1982年（昭和57年）1月11日：海上幕僚監部防衛部防衛課業務計画班長に就任
1984年（昭和59年）3月2日：第22護衛隊司令に就任
1985年（昭和60年）6月1日：海上幕僚監部防衛部防衛課長に就任
1986年（昭和61年）7月1日：海将補に昇任、海上幕僚監部防衛部副部長に就任
1987年（昭和62年）12月2日：第2護衛隊群司令に就任
1989年（平成元年）3月16日：海上幕僚監部防衛部長に就任
1991年（平成03年）3月16日：海将に昇任、第25代大湊地方総監に就任
1992年（平成04年）6月16日：第26代佐世保地方総監に就任
1993年（平成05年）7月1日：第20代海上幕僚長に就任
1994年（平成06年）12月15日：退官

退官後

退官後は、財団法人水交会の活動に尽力しました。水交会は、海上自衛隊OBを中心とした団体で、会員相互の親睦を図るとともに、海上自衛隊の発展に寄与することを目的としています。林崎氏は、水交会副会長兼理事長を経て、2008年3月より同会会長を務め、2012年6月に退任するまで、団体の運営に貢献しました。その後、相談役として水交会を支えました。

受章

2010年11月3日には、長年の功績が認められ、瑞宝重光章を受章しました。これは、国家または公共に対して功労があった者に贈られる勲章であり、林崎氏の海上自衛隊への貢献が国から高く評価されたことを示しています。

まとめ

林崎千明は、海上自衛官として、また水交会のリーダーとして、日本の防衛と海上自衛隊の発展に大きく貢献した人物です。その経歴は、海上自衛隊の歴史において重要な足跡を残しています。


出典:
* 防衛年鑑1994（防衛年鑑刊行会）

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