林海峰

林 海峰 - 戦後囲碁界の巨星

林海峰（りん かいほう、1942年5月6日生まれ）は、中華民国（台湾）の著名な囲碁棋士であり、名誉天元の称号を持つ偉大な存在です。彼は上海で生まれ、家族は囲碁に親しんでおり、父が囲碁好きであったため自然とこのゲームに触れる機会がありました。少し遅めの8歳でプロ棋士を目指し始め、台湾の少年囲碁大会で優勝することでその才能が注目されることとなります。

経歴と棋歴

林海峰は10歳の時に著名な棋士、呉清源に指導を受け、その才能を認められたことをきっかけに日本に渡りました。最初は京都に住み、その後東京に移り住みました。彼は1942年に生まれ、12歳で入段を果たし、その後著しい進歩を重ねていきます。1965年に名人位を獲得し、23歳で史上最年少の名人となりました。彼は名人戦において歴代最長の35期連続在籍という記録を持ち、名人戦では高川格や藤沢秀行と熾烈な勝負を繰り広げました。

タイトルと記録

林海峰のタイトル獲得数は驚異的で、名人8期、本因坊5期、富士通杯など全体で35タイトルを取得しました。これは囲碁界において、タイトル数ランキングで歴代9位に位置づけられています。彼はまた、1400勝を達成した史上2人目の棋士でもあります。彼の棋風は若い頃は「二枚腰」と呼ばれる辛抱強いものでしたが、やがて戦闘的なスタイルへと変化していきました。

教育と育成

林海峰は自身の棋院である海峰棋院を設立し、囲碁の普及と若手棋士の育成にも力を注いでいます。また、台湾出身の若手棋士を日本に呼び寄せることで、友好と親善の架け橋としても機能しています。彼は多くの弟子を持ち、囲碁教育にも貢献しています。彼自身が名誉称号資格者として存命の中で最年長であることも誇りの一つです。

受賞歴

林海峰は数々の賞を受賞しており、2017年には旭日中綬章を受章しました。この賞は、日本における囲碁界の発展や日台間の友好に寄与した功績を讃えられた結果です。彼はまた、名誉天元の称号を得るなど、囲碁界における影響力のある存在となっています。

生活と人柄

林海峰は酒を嗜まず、真面目な性格で知られています。囲碁に真剣に取り組みながらも、棋士としてのプレッシャーを感じることなく、自身のスタイルを貫いてきた姿勢は多くのファンに尊敬されています。また、彼の家族も囲碁に関わっており、娘がNHKの囲碁番組で司会を務めるなど、囲碁の文化を次世代に受け継いでいます。

結論

林海峰は、ただの囲碁棋士以上の存在であり、囲碁界における重要なシンボルであることがして知られています。彼の長いキャリアや数々の業績は、多くの人々に感銘を与え続けており、囲碁を愛するすべての人にとってのロールモデルです。今後も彼の動向に注目が集まることでしょう。

もう一度検索