林田川

林田川（はやしだがわ）について

林田川は兵庫県の南西部に位置し、揖保川水系に属する一級河川です。この川の全長は約33.4kmで、管理は国土交通省と兵庫県が行っています。特に国土交通省はたつの市龍野町片山にある中井橋からの区間を直轄管理しています。川の源流は姫路市安富町にあり、上流の安富ダム（富栖湖）も存在します。姫路市安富町には名勝として知られる鹿ヶ壺もあります。

主な支流

林田川にはいくつかの主要な支流があります。これらの支流はそれぞれ異なる特徴を持ち、地域の水系を形成しています。

• - 安志川: 全長は0.6kmで、姫路市安富町安志に起源を持ちます。
• - 三森川: 全長1.5km、姫路市安富町三森から流れています。
• - 穴部川: 全長1.19kmで、姫路市林田町山田からです。
• - 佐見川: この川は全長3.1kmで、姫路市林田町奥佐見に起源があります。

流域の自治体

林田川の流域は主に兵庫県内に広がっており、具体的な自治体には姫路市、揖保郡太子町、そしてたつの市があります。これらの町や市は林田川の流水を活用した生活や産業に密接に関連しています。

交通路の整備

林田川の周辺には複数の交通路が整備されており、これにより地域へのアクセスが容易になっています。具体的な道路には以下があります。

• - 兵庫県道430号東河内安富線
• - 国道29号
• - 兵庫県道435号上伊勢誉田線
• - 国道2号
• - 兵庫県道437号東觜崎網干停車場線
• - 兵庫県道29号網干たつの線

また、いくつかの主要な橋も川を横断しています。代表的な橋には、真砂橋、林田川橋梁（JR山陽本線）や林田川大橋（国道2号線）などがあります。

水質改善の取り組み

林田川流域は歴史的に見ても皮革産業が盛んでしたが、昭和30年代から小規模な皮革工場が増加しました。これらの工場からの排水は、林田川やその下流に合流する揖保川に深刻な汚染をもたらし、全国的にも汚れた川として知られるようになってしまいました。

しかしながら、兵庫県やたつの市、姫路市など流域自治体は水質改善に向けて積極的な取り組みを行いました。専用の排水路や処理場の設置、さらには河川清掃活動などが行われ、徐々に改善が見られるようになりました。結果的に、平成の時代にはアユが遡上できるほどに水質は改善され、その成果として地域の自然環境も再生されつつあります。

このように、林田川は清流としての姿を取り戻し、地域の生態系にも良い影響を与えています。今後も持続可能な水資源管理が求められることでしょう。

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