林裕章

林裕章（はやし ひろあき）

日本の実業家、芸能プロモーター。
吉本興業株式会社の代表取締役社長・会長などを歴任し、吉本興業の発展に大きく貢献した人物です。

生涯

1942年9月3日、兵庫県に生まれる。旧姓は猿丸。
大阪星光学院中学校・高等学校、同志社大学商学部を卒業。
大学時代はアメリカンフットボール部に所属していました。

大学卒業後、繊維会社に勤務。
1971年4月に吉本興業株式会社に入社。

1977年6月、取締役制作部長に就任。
1981年7月、取締役テレビ・ラジオ制作部長に就任。
1984年6月、常務取締役に就任。
1987年6月、専務取締役に就任。
1989年6月、代表取締役専務に就任。
1997年4月、代表取締役副社長に就任。
1999年6月、代表取締役社長に就任。
2004年7月、代表取締役会長に就任。
2005年1月3日、肺小細胞癌により死去。

業績

取締役時代には、東京事務所を開設し、東京進出の陣頭指揮を執りました。
木村政雄・大﨑洋と共に漫才ブームの基礎を築き、東京・大阪の二本社制のきっかけを作りました。

社長在任中は、東京・新宿に常設劇場「ルミネtheよしもと」を開設。
「M-1グランプリ」の創設に寄与し、吉本新喜劇の海外公演を手がけるなど、海外進出にも意欲的でした。

2002年には、吉本興業が日本経済団体連合会に加入。芸能事務所として初の経団連入りを果たしました。

人物

父は元芦屋市長・兵庫県議会議員の猿丸吉左衛門。
吉本興業元会長・林正之助の娘婿にあたります。

エピソード

浜田雅功が番組「HAMASHO」で、林裕章をモデルにしたキャラクターを演じていました。
横山やすしとの専属芸能契約を解除した際、契約解除の通知書を発行したのが林でした。
晩年は、福岡吉本の行く末を気にかけ、博多華丸・大吉に東京進出を勧めていました。
若手時代の島田紳助にギャラ交渉で凄まれた際、「とりあえずかかって来んかい!俺に勝ったら上げたる!」と言った。
* 明石家さんまは、林が島田紳助のことを気にかけていたと証言しています。

没後の騒動

2007年4月、夫人の林マサが週刊新潮に吉本興業の内情を告発する手記を発表。
手記の中で、中田カウスが暴力団の影響力をちらつかせて吉本興業の経営に関与しようとしたと主張しましたが、吉本興業側はこれを否定しています。

林裕章は、吉本興業の発展に大きく貢献しただけでなく、多くの芸人たちに影響を与えた人物でした。

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