林賢一

林 賢一

人物と経歴

1979年生まれ。日本の脚本家、元放送作家。

東京都世田谷区梅丘で生を受け、五反田で育つ。その後、中学から高校にかけての時期は栃木県宇都宮市で過ごした。彼のキャリアの原点は、小林信彦、野坂昭如、ウディ・アレンといった、かつて放送作家としても活動した多様な作家たちへの傾倒にある。彼らの存在を知ったことから放送業界に関心を持ち、学生時代よりこの世界での修行を開始した。

放送作家から脚本家へ

学生時代からの研鑽を経て放送作家となり、数多くのテレビ番組制作に携わった。バラエティ番組を中心に、情報、スポーツなど、多岐にわたるジャンルで構成作家・ブレーンとして活躍。担当した番組は、『もしもツアーズ』、『新春!爆笑ヒットパレード』、『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』、『お願い!ランキング』、『筋肉番付』、『SASUKE』、『最強の男は誰だ!壮絶筋肉バトル!!スポーツマンNo.1決定戦』など、人気番組から硬派な企画まで幅広い。放送作家として培った構成力と多様なメディアへの理解は、その後の脚本家としての活動の基盤となっている。

やがて、放送作家としての経験を活かしつつ、表現のフィールドを脚本執筆へと本格的に移した。映画、テレビドラマ、アニメーション、舞台、さらにはWebコンテンツと、その活躍の場は広がりを見せている。作品によっては、ペンネーム「リンリン」を使用することでも知られている。

主な作品と活動

映画

『キスカム！～COME ON,KISS ME AGAIN! ～』（2020年） - 脚本を担当（リンリン名義）。
『映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ』（2021年） - 脚本協力として参加（リンリン名義）。

テレビドラマ

『SRサイタマノラッパー〜マイクの細道〜』（2017年） - 脚本協力。
『Friend-Ship Project 祝！ 春日、結婚します！ 〜おまえ！ オードリー解散って本気で言ってんのか？〜』（2019年） - 脚本（リンリン名義）。
長期にわたり放送された『恋とか愛とか（仮）』（2015年〜2021年）では多数のエピソードの脚本を手掛けた。
YouTubeで配信された連続小説形式のドラマ『わらぞら』（2022年〜）の脚本も担当している（リンリン名義）。

アニメーション

アニメ作品への参加が多く、幅広い層に向けた作品を手掛けている。多くの作品でリンリン名義を使用。

『脇役目線〜主客逆転！ 教訓体感アニメ〜』（2014年）
『ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。』（2020年、リンリン名義）
『グレイプニル』（2020年、リンリン名義）
『さよなら私のクラマー』（2021年、リンリン名義）
『転生貴族の異世界冒険録〜自重を知らない神々の使徒〜』（2023年〜、リンリン名義）
『星屑テレパス』（2023年〜、リンリン名義）
人気シリーズ『おしりたんてい』（2024年〜）の一部脚本を担当（リンリン名義）。
今後の放送が控える『アン・シャーリー』（2025年〜）にも脚本で参加予定（リンリン名義）。

舞台

舞台作品にも精力的に関わっている。

古舘伊知郎氏のトーキングライブ『TALKING BLUES 2014』では構成を担当。
テレビドラマ版のスピンオフ舞台『恋とか愛とか（仮）』シリーズ（2018年〜2021年）の脚本を継続して執筆した。

その他の執筆活動

脚本執筆に留まらず、様々な媒体で文章を発表している。

映画監督・入江悠氏の映画メルマガにて「カット職人」として映画のカット割りに着目したユニークな連載「コメディカットに恋してる！」を執筆。
フリーペーパー、月刊誌、Webメディア等でも記事や連載を担当。「薪という物語」、「ライク・ア・トーキングストーン」、「だから企業に聞いてみた」、「だから直接聞いてみた」といったタイトルの連載を持つ。
* 著書として、身近な疑問を計算で解き明かすユニークな視点の書籍『なるほど算：気になること、本気で計算してみました』（2005年、TOKYO FM出版）がある。

放送作家としての経験で培ったエンタテインメントのツボと、脚本家としての豊かな想像力で、様々なジャンルとメディアを横断しながら精力的に創作活動を続けている。

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