柊さんちの吸血事情

柊さんちの吸血事情

『柊さんちの吸血事情』は、吉河美希先生による日本の漫画作品で、『別冊少年マガジン』（講談社）にて2021年11月号から連載されています。吉河先生にとっては、『ヤンキー君とメガネちゃん』、『山田くんと7人の魔女』、『カッコウの許嫁』に続く連載作品であり、初の2本同時連載、初の月刊誌連載作品です。本作は、「吸血鬼」の家庭で暮らすことになった少年のラブコメディを描いています。

作品の沿革

本作の始まりは、2019年9月11日発売の『週刊少年マガジン』41号に掲載された読み切り作品でした。これは、同誌の60周年を記念した企画の一環でありましたが、『別冊少年マガジン』編集チーフの乙黒和彦氏によると、この読み切りは「大反響を得」、読者からの連載化を望む声が多数寄せられたとのことです。その後、2021年7月24日に配信されたテレビアニメ『カッコウの許嫁』のオンライン特番内で、本作の連載が告知され、同年10月8日発売の『別冊少年マガジン』11月号より連載が開始されました。

『週刊少年マガジン』で『カッコウの許嫁』を連載していた吉河先生は、本作と合わせて2作品を同時連載することになりました。2022年5月17日に単行本第1巻が発売された際には、『カッコウの許嫁』と同時刊行されています。

あらすじ

物語は、孤児の源翔太が児童養護施設で生活を送る場面から始まります。ある日、裕福な柊家が翔太を養子に迎えたいと申し出ますが、翔太は疑問を抱きます。実は、柊家には「吸血鬼」であるという秘密があったのです。

登場人物

主要人物

源 翔太（みなもと しょうた）
本作の主人公。児童養護施設で育った14歳の中学2年生。腕っぷしが強く、優しい性格の持ち主。

柊 晴海（ひいらぎ はるみ）
柊一家の長女。19歳の大学1年生。過去のトラウマを抱えながらも明るく振る舞う美女。

柊 雪枝（ひいらぎ ゆきえ）
柊一家の次女。16歳の高校2年生。真面目な性格の美少女。

柊 雨々（ひいらぎ めめ）
柊一家の三女。13歳の中学1年生。早熟で生意気な印象の美少女。

柊 八雲（ひいらぎ やぐも）
柊家三姉妹の父親。病院理事長。

柊 みぞれ（ひいらぎ みぞれ）
柊家三姉妹の母親。

楠一家

楠 セージ（くすのき せーじ）
翔太と同じ施設の出身の吸血鬼。柊家とは敵対関係にある楠家の一員。

楠 バジル（くすのき バジル）
セージの妹で休学中の吸血鬼。車いすを使っている。

こもれびの家

みすず
翔太と共に施設で育った幼馴染の中学生。

作品の魅力

『カッコウの許嫁』で天野エリカ役を演じた鬼頭明里さんは、本作を「魅力的なキャラクターと賑やかな会話劇が繰り広げられていて、1話からワクワクでドキドキの展開」と評しています。また、海野凪役を演じた石川界人さんは、本作について「ラブの香りがプンプン」していると話しています。

『週刊少年マガジン』の編集長の栗田宏俊氏によると、「女の子たちの表情の入れ方」が『カッコウの許嫁』とは異なっており、工夫されているとのことです。『別冊少年マガジン』の編集チーフの乙黒和彦氏によると、吸血の場面が吉河先生「ならではの描写の光るどこかエロティックな新しい表現」で描かれています。

書誌情報

吉河美希『柊さんちの吸血事情』講談社〈KCデラックス〉、既刊5巻（2025年1月17日現在）

2022年5月17日発売、ISBN 978-4-06-527926-7
2022年12月16日発売、ISBN 978-4-06-529988-3
2023年8月17日発売、ISBN 978-4-06-532605-3
2024年4月17日発売、ISBN 978-4-06-535164-2
2025年1月17日発売、ISBN 978-4-06-538058-1

コラボレート

2023年8月9日発売の『別冊少年マガジン』では、本作のイラストが表紙を飾り、巻頭カラーを掲載。それを記念して、松本光司先生が雪枝のイラストを描き、『彼岸島』とのコラボレートが行われました。

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