柊茂

赤かぶ検事 柊茂

柊茂（ひいらぎ しげる）は、作家・和久峻三が生み出した人気推理小説「赤かぶ検事シリーズ」に登場する、架空の検察官です。「赤かぶ検事」という愛称で広く親しまれています。

人物像

柊検事は、岐阜地方検察庁高山支部に勤務する、叩き上げの検察官です。その外見は痩せ型で背が高く、特徴的なのは、常に「おみゃあさんよお…」といった独特の名古屋弁を話すことです。これは彼が名古屋出身であることに由来します。一人称は「わし」を用います。

初登場は、1975年に発表された短編小説『疑わしきは罰せよ』です。この作品の中で、「赤かぶ検事」という愛称の由来が語られています。

ある刑事事件の公判中、柊検事は弁護士の衣笠智子と激しい議論を交わしていました。その最中、興奮した拍子に、彼が好んで食べていた赤かぶの漬物の袋詰めを法廷の床に撒き散らしてしまったのです。その光景を見た法廷の人々は、思わず笑い出してしまいました。この出来事以来、柊検事は誰からともなく「赤かぶ検事」と呼ばれるようになったと言われています。

その後、柊検事は山口地方検察庁下関支部（萩支部も兼任）、長野地方検察庁松本支部（諏訪支部・飯田支部も兼任）、京都地方検察庁へと転勤を重ねています。

家庭人としては、2男1女の父親です。娘の葉子は地元名古屋で弁護士として活躍しており、息子たちは高校生と中学生です。息子の一人は、後に「けん玉名人判事補」として知られる柊正雄となります。

俳優

赤かぶ検事シリーズはこれまで映像化もされており、以下の俳優が柊茂を演じました。

フランキー堺 - 「赤かぶ検事奮戦記」（朝日放送）
橋爪功 - 「新・赤かぶ検事奮戦記」（朝日放送）
中村梅雀 - 「赤かぶ検事奮戦記」（TBS）
中村梅雀主演版は、京都地検に転勤したという設定のリメイク作品です。

関連情報

和久峻三
検察官

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