新・赤かぶ検事奮戦記

新・赤かぶ検事奮戦記：たたき上げ検事の活躍と飛騨高山の魅力

『新・赤かぶ検事奮戦記』は、1994年から2005年まで、テレビ朝日系列の土曜ワイド劇場で放送された人気テレビドラマシリーズです。全17作品にわたる長寿シリーズとなり、橋爪功さんが主演を務めました。

司法試験合格者ではない検事の奮闘

本作は、エリートコースを歩んできたわけではない、検察事務官から叩き上げで検事になった柊茂（演：橋爪功）の活躍を描いています。柊茂は飛騨高山の赤かぶ漬をこよなく愛し、その独特の名古屋弁で、時に厳しく、時に優しく事件解決に挑む姿が魅力です。上司には標準語で話すなど、状況に合わせた対応も見せる人物です。

原作との関わりと独自の演出

原作は弁護士資格を持つ和久峻三氏による小説です。ドラマでは、原作初期の舞台である飛騨高山が中心となっています。旧シリーズには登場しなかった、柊茂の息子たちも登場し、家族の温かさも描かれています。また、乾浩明さんによる独特のナレーションがドラマ全体の雰囲気を盛り上げています。近年の原作で登場する溝口警部や行天遼子警部補も一部作品に登場しますが、シリーズを通して登場するわけではない点も特徴です。音楽は、渡辺岳夫氏による旧シリーズの音楽も一部使用され、懐かしい雰囲気も演出しています。

主要登場人物

柊茂（演：橋爪功）： 名古屋弁を操る、人情味あふれるたたき上げの検事。赤かぶ漬が大好き。
柊葉子（演：畠田理恵、高田万由子、西條三恵）： 茂の長女。司法修習生、弁護士、司法試験受験生と、シリーズを通して変化していく姿が描かれています。
柊正男、柊誠二（複数俳優）： 茂の息子たち。
柊春子（演：藤田弓子）： 茂の妻。しっかり者で、名古屋弁で夫を支えます。
岐阜県警高山警察署/高山東警察署の刑事たち： 榊田警部補（渡辺哲）、岡田警部（谷村昌彦）、西山刑事（伊原幸司、柚原旬）、溝口警部（石倉三郎）、行天遼子警部補（中島史恵）など、個性豊かな刑事たちが事件解決に協力します。
岐阜地方検察庁高山支部の吉沢事務官（小久保丈二）： 柊検事を支える真面目な事務官。
法眼法律事務所の法眼弁護士（羽場裕一、石丸謙二郎）： 柊葉子と関わる弁護士。
喫茶店とホテルの従業員： 柊葉子の友人である磯野理沙（眞継玉青、宝城清子）、林田可菜（権平華子）、磯野社長（住吉人）など、地域の人々も物語を彩ります。

事実上の完結

2007年に橋爪功さん主演の新たなシリーズが始まり、2009年には別のシリーズが放送されたことで、『新・赤かぶ検事奮戦記』は事実上完結しました。公式な終了アナウンスはありませんでしたが、長きに渡り愛されたシリーズの幕切れとなりました。

各エピソードの見どころ

全17作品を通して、飛騨高山の美しい自然や伝統文化を背景に、様々な事件が描かれています。それぞれの事件は、柊茂の人間味あふれる捜査、そして家族や周りの人々との温かい交流によって解決へと導かれていきます。地方検察署の日常や、地域社会の温かさを描いた作品として、多くの視聴者に長く愛された理由がうかがえます。多くのゲスト俳優も出演しており、豪華なキャストにも注目です。各エピソードには、飛騨高山や周辺地域の観光地も登場し、ドラマを通して地域の文化や魅力を伝える役割も担っています。

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