柳下正明

柳下 正明（やなぎした まさあき）

概要

柳下正明は、1960年1月1日生まれの元サッカー選手で、静岡県浜松市出身の著名なサッカー指導者です。彼は現役時代、ヤマハ発動機サッカー部（後のジュビロ磐田）でDFとして活躍し、その後は指導者として成功を収めました。

選手キャリア

彼のサッカーキャリアは静岡県立浜名高等学校で始まりました。1982年にはヤマハ発動機サッカー部に加入し、DFとして数々の大会で活躍しました。特に1982年度の天皇杯ではチームの優勝に貢献し、1987年には日本リーグ優勝を達成。また、彼は1979 FIFAワールドユース選手権に出場し、国際的な舞台にも立っています。

柳下は、自らのプレースタイルについて「もともとは激しいプレーヤーだったが、経験を重ねる中で、ポジショニングや予測を重視する守備にシフトした」と語っています。1989年度の天皇杯決勝では、重要な場面でのクリアミスが同点に繋がり、自らの重圧を感じる結果となりました。

指導者としての道

選手としてのキャリアを終えた後、柳下はジュビロ磐田にてコーチに転身し、その後ヘッドコーチへ昇進しました。彼の指揮下で、ジュビロ磐田は2001年と2002年のJリーグ1stステージ、さらには2002年には2ndステージの両方を制覇するなど、数々の栄光を手にしました。

2003年には監督に昇格し、若手選手の育成に力を入れながらも、年が経つにつれてタイトル獲得に向けた苦境に直面しました。フロントと今回の強化方針についての意見の相違も影響し、彼は天皇杯を境に退任することを決意しました。この時、選手たちの慰留を振り切り、勝利をもってジュビロを去ることを選びました。

その後、コンサドーレ札幌の監督として再スタートを切ります。最初のシーズンは最下位に終わったものの、天皇杯では驚異的な活躍を見せベスト8に進出。翌年は成績向上を果たし、シーズン最終盤まで昇格争いに絡む成績を残しましたが、2006年度シーズン限りでの退団が発表されました。

復帰と新たな挑戦

2007年から数年間は静岡産業大学サッカー部のコーチを経て、再びジュビロ磐田に復帰しました。その後2度目の磐田監督に就任したのち、2010年にはJリーグカップでの優勝を経験します。2011年にはACL出場権を逃し、契約満了を迎えました。

2012年にはアルビレックス新潟の監督として新たなスタートを切り、チームをJ1残留に導くなど、その手腕が光ります。2016年にはツエーゲン金沢の監督に就任し、2023年11月には契約満了を発表しました。2024年からは栃木SCのヘッドコーチとして新たな挑戦を迎える予定です。

エピソード

柳下の監督としてのキャリアには様々なエピソードがあります。特に2012年の最終節では、退席処分を受けたため試合を直接指揮できず、結果的にチームの運命を生還する場面が印象的です。これによって、彼はチームの結束をさらに強化し、厳しい状況の中でも見事にJ1残留を果たしました。

結論

柳下正明は、日本サッカー界において数々の名勝負と実績を残してきた人物です。選手としても、指導者としても成功を収め、今後もその指導力でサッカー界に影響を与え続けていくことでしょう。

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