柳原資定

柳原資定（やなぎわら すけさだ）は、明応4年（1495年）に生まれ、天正6年（1578年）に没した室町時代の公卿です。父は柳原量光で、その次男として生まれました。

資定は、天文8年（1539年）に権大納言に昇進しますが、その後辞任します。しかし、その後も公家社会において重要な役割を担い続けました。特に、賀茂伝奏や神宮伝奏といった役職に連年携わったことが特筆されます。これらの役職は、賀茂神社や伊勢神宮からの願い出を朝廷に伝えるという重要な役割を担っていました。

弘治2年（1556年）には、従一位に叙せられています。この時、資定は62歳でした。これは、長年の功績が認められた結果と言えるでしょう。

天正6年（1578年）5月3日、資定は出家しました。そして、そのわずか3日後の5月6日に、84歳で生涯を閉じました。

柳原資定は、室町時代から戦国時代にかけての激動の時代を生き、公家社会において重要な役割を果たした人物です。権大納言という高い地位に上りながらも、その後は実務的な役職をこなし、朝廷と神社との間を取り持つなど、地道な活動を続けたことが評価されています。彼の生涯は、激動の時代における公家社会のあり方を示す一例として、歴史の中で記憶されるべきでしょう。

資定の足跡は、当時の公家社会における役割分担や、朝廷と神社との関係性を理解する上で貴重な手がかりとなります。彼の活動を通じて、室町時代から戦国時代にかけての社会構造や宗教観について、より深く考察することができるでしょう。

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