柳沼慎一

柳沼 慎一

柳沼 慎一（やぎぬま しんいち）氏は、1949年11月1日に生まれ、秋田県を拠点に活動した秋田放送（ABS）の元アナウンサーです。地元の秋田県立秋田高等学校を卒業後、東京電機大学で学びました。

大学での学びを終えた後、柳沼氏は秋田放送に入社し、アナウンサーとしてのキャリアをスタートさせました。長きにわたり、テレビとラジオの両方のメディアで多岐にわたるジャンルの番組を担当し、地域の視聴者および聴取者に親しまれました。

テレビにおいては、特に全国的な注目を集める番組での出演経験があります。例えば、福祉活動を推進する大型特別番組『24時間テレビ』では、秋田放送の企画や中継を担当しました。また、当時の人気音楽番組であったTBS系列の『ザ・ベストテン』においては、秋田からの中継の際に現場アナウンサーとして登場し、全国に向けて情報を伝える役割を担いました。地元秋田に根ざした番組としては、地域のニュースや情報を提供する『ABSホットスタジオ』や『ABSニュースワイド』で重要な役割を果たしました。

1990年代に入ると、1994年10月からは夕方の情報番組『ABSワイドゆう』の担当となり、地域の出来事や生活に役立つ情報を長きにわたり届け続けました。さらに、地域の歌自慢が集う『ABSカラオケ歌謡大賞』など、視聴者参加型の番組にも携わり、地域社会との繋がりを大切にする姿勢を示しました。

ラジオにおいても、柳沼氏は多くの看板番組を担当しました。朝のワイド番組『ABSサンサンモーニング』では、長期間にわたりパーソナリティを務め、一日の始まりを告げる声として多くのリスナーに届けられました。この番組では、1981年4月から1982年3月にかけては火曜日、1982年4月から1988年3月までは水曜日、そして1988年4月以降は水曜日と木曜日を担当するなど、担当曜日を変えながらも、朝の放送を支え続けました。

また、スポーツ情報に特化した番組でも活躍しました。『なんてったって日曜はスポーツ』では、1990年4月から1991年3月、そして再び1992年4月から2001年3月という長きにわたりパーソナリティを担当し、週末のスポーツの結果や情報を熱く、分かりやすく伝え、スポーツファンからの厚い支持を得ました。

柳沼慎一氏は、ニュース、情報、音楽、バラエティ、スポーツといった幅広いジャンルの番組を担当することで、秋田放送におけるアナウンサーとしての確固たる地位を築きました。テレビとラジオ、それぞれの特性を活かしながら、常に視聴者・聴取者の目線に立った分かりやすい語り口で、長年にわたり秋田の放送文化に貢献した人物です。そのキャリアを通じて、多くの県民に親しまれ、秋田の放送史にその名を刻んでいます。

もう一度検索