柳瀬荘

柳瀬荘は、埼玉県所沢市に位置する、実業家であり茶人としても知られた松永安左エ門（号：耳庵）の旧別荘です。昭和23年（1948年）に松永氏から東京国立博物館に寄贈され、現在は一般公開されています。

黄林閣

柳瀬荘の中心的な建物である黄林閣は、江戸時代後期に建てられた民家で、元は東京府北多摩郡柳窪村（現在の東京都東久留米市）にあった旧名主・村野家の住宅でした。昭和5年（1930年）に松永安左エ門がこの建物を譲り受け、現在の所沢市に移築しました。黄林閣は、その歴史的価値と建築様式から、国の重要文化財に指定されています。

庭園と建造物

柳瀬荘の敷地内には、黄林閣の他にも、苔庭や竹林、そして近衛文麿が命名したとされる斜月亭などが点在しています。これらの建造物や庭園は、当時の数寄屋建築の様式を色濃く残しており、静かで落ち着いた雰囲気を醸し出しています。建設当初は数奇屋の他に長屋門、土蔵、観音堂なども配置されていましたが、現存するのは一部です。

見学情報

柳瀬荘は、毎週木曜日に一般公開されています。木曜日以外に見学を希望する場合は、管理を行っている東京国立博物館の許可が必要です。詳細な情報や見学に関する問い合わせは、東京国立博物館のウェブサイトや関連機関を通じて確認できます。

アクセス

柳瀬荘へのアクセスは、公共交通機関を利用する場合、西武鉄道の駅からのバス便などが利用できます。また、自動車でのアクセスも可能ですが、駐車場に限りがあるため、事前に確認することをおすすめします。

周辺情報

柳瀬荘の周辺には、自然豊かな景観が広がっており、近隣の公園や散策路と合わせて楽しむことができます。また、所沢市内には、歴史的な寺社や文化施設なども点在しており、柳瀬荘見学と合わせて訪れるのも良いでしょう。

柳瀬荘は、歴史的な建造物や美しい庭園を通じて、日本の伝統文化や建築様式に触れることができる貴重な場所です。静かな環境の中で、日本の美を感じてみてください。

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