北多摩郡

北多摩郡について

北多摩郡（きたたまぐん）は、東京都に属していた行政区画です。この郡は1878年に設立され、東京都の多摩地域に位置していました。まず、郡の地理的範囲について見ていきましょう。

郡域

北多摩郡が発足した当初の地域は、現在の立川市、武蔵野市、三鷹市、昭島市、調布市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、そして武蔵村山市を含んでいました。また、府中市の南町や西東京市の一部、さらに稲城市や世田谷区の一部も含まれていたとされています。

隣接する郡

発足当時、北多摩郡は神奈川県の西多摩郡、南多摩郡、橘樹郡、東京府の荏原郡、東多摩郡、そして埼玉県の新座郡、入間郡に隣接していました。

歴史的背景

この地域は幕末から明治初期にかけて、幕府の管理地として知られていました。1868年に韮山県が設置され、幕府の代官たちが管轄していました。それ以降、地方行政が見直され、1878年には管理区域が北多摩郡として正式に設立されました。

郡の設立

1878年7月22日、郡区町村編制法が施行され、神奈川県多摩郡から北多摩郡が分立されました。設立当初は1町131村の規模でした。この時、郡役所は府中宿に設置され、行政業務が開始されました。

その後の沿革

1889年には町村制が施行され、多くの村の統合が行われました。代表的な例として、調布町、小金井町、三鷹町などが誕生し、それぞれが市町村として独立していきました。さらに、1907年の改編で埼玉県北足立郡保谷村が北多摩郡の一部として加えられました。

1900年代を迎えるころ、郡内での行政区画の再編成が続き、さらに多くの町が設立されていきました。1936年には砧村と千歳村が東京市に編入され、世田谷区の一部となりました。

郡の消滅

1943年、東京都制が施行されると、北多摩郡は東京都の管轄となりました。その後1955年まで数多くの市町が設立され、1958年小金井町が市制施行、1962年小平町が市制施行し、最終的には1967年に狛江町が市制施行して狛江市となったことで北多摩郡は消滅しました。

結論

北多摩郡は多摩地域の発展に影響を与えた歴史ある地域であり、現在はその名を持たないものの、その遺産は今もなお地域に息づいています。東京都は、数多くの市町がこの地域から誕生しており、その変遷を見ることができる貴重な地域です。

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