柳瀬郁夫

柳瀬 郁夫（やなせ いくお）

柳瀬郁夫は1972年生まれの日本の工学者で、現在埼玉大学工学部で准教授を務めています。彼は特に結晶構造を応用したセラミックスの研究に注力しており、二酸化炭素吸収に関する新しい材料の開発や、ゼロ熱膨張特性を持つセラミックスの研究を行っています。

教育とキャリア

柳瀬氏は1994年に埼玉大学工学部を卒業し、その後大学院に進学して理工学研究科の博士前期課程を1996年に修了、さらに博士後期課程を1999年に修了しました。その際、埼玉大学から博士（学術）の学位を取得しました。卒業後、科学技術庁無機材質研究所（現在の物質・材料研究機構）で博士研究員としてのキャリアを始め、2001年には埼玉大学に助手として入職。以降、助手を経て2006年に准教授に昇進しました。

研究内容

柳瀬准教授の研究は、主にセラミックスの結晶構造の制御に関するものです。特に、二酸化炭素吸収に適したセラミックスの開発に取り組んでおり、これは環境問題への対応の一環として非常に重要な位置を占めています。また、零熱膨張セラミックスの開発にも力を入れており、これらは様々な工業用途に応じた材料特性を持っています。

著書と論文

柳瀬氏は複数の学術論文や書籍に著者または共著者として関与しています。共著の書籍には『理工学のための線形代数』があり、この分野の教育にも貢献しています。彼の研究はさまざまな学術誌に掲載されており、特に高温・低温におけるX線解析や、負の熱膨張を示す新規セラミックスの設計に関する研究が評価されています。

受賞歴

柳瀬氏は研究成果により、1995年には日本MRS研究発表会奨励賞を、1996年には日本セラミックス協会関東支部研究発表会の優秀賞を受賞しています。これらの受賞歴は、彼の研究が業界内で高い評価を受けている証といえるでしょう。

まとめ

柳瀬郁夫氏は、埼玉大学工学部において新素材研究の最前線で活躍する工学者であり、環境への配慮を含む多様な研究テーマに取り組んでいます。彼の業績は今後の材料科学や環境工学において重要な影響を及ぼすと期待されています。

もう一度検索