柳田城

柳田城は、現在の愛知県岡崎市桜形町に位置していたとされる中世の山城です。別名として柳田村古城とも呼ばれていました。

概要

柳田城は、現在の岡崎市桜形町の惣玉、仲屋畑、紺屋貝津・革屋畑といった山麓に存在したと考えられています。しかし、現在では城館としての遺構は確認できず、跡地は山や畑へと姿を変えています。

築城時期や築城主は明らかではありませんが、松平親氏の時代には山内各兵衛が城主として居住していました。その後、「参州本間氏覚書」に日近衆として名が挙げられている鈴木某、横山五郎右衛門（あるいは横山五郎兵衛）、竹内彦太夫らが居住したと伝えられています。これらの人物が城主として在城した後、柳田城は廃城となりました。

伝承

旧形埜村大字桜形字柳田西郷に住む人々には、カボチャを栽培しないという独特の風習が残っています。もしカボチャを栽培すると、良くない事が起こると言い伝えられています。この風習は、かつて柳田城の城主であった人物が、合戦の際にカボチャの蔓に足を取られて不運にも命を落としたという伝承に由来するとされています。

まとめ

柳田城は、詳しい歴史は不明ながら、松平氏の時代から戦国時代にかけて存在した山城であり、地域に根差した伝承が残る場所です。現在は遺構がほとんど残っていませんが、その名残は地名や伝承の中に息づいています。

参考資料

『三河国額田郡誌』　愛知県額田郡役所、1924年3月20日
『新編 岡崎市史 額田資料編Ⅰ 文化財 考古 中世城館』　新編岡崎市史額田資料編編集委員会、2010年3月31日
『額田町史』　額田町史編集委員会、1986年11月1日

関連項目

日近合戦
* 岡崎市

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