柴健次

柴 健次 (しば けんじ) について

柴健次は、1953年9月4日に大阪府で生まれた日本の会計学者です。彼は情報開示、会計理論、企業会計、公会計、簿記、そして会計教育といった広範な専門分野で活動しており、学位は関西大学から博士（商学）を取得しています。現在は、関西大学大学院会計研究科の教授として教鞭を執り、学問の発展に寄与しています。

教育と経歴

大阪市立天王寺商業高等学校を1972年に卒業後、1978年には大阪府立大学経済学部経営学科を卒業。その後、1980年に神戸商科大学大学院経営学研究科の博士前期課程を修了しましたが、1982年には同学の博士後期課程を中途退学しています。後に、2003年には「市場化の会計学：市場経済における制度設計の諸相」をテーマに博士号を取得しました。

柴は、1982年から1983年まで大阪府立大学経済学部の助手、1983年から1987年まで専任講師、1987年から1995年まで助教授を務め、その間にイギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで客員研究員としての経験も積みました。その後、関西大学の商学部に移り、1996年から2006年まで教授として活動。さらに、2006年以降は関西大学大学院会計研究科の教授として教鞭を取り、2012年まで同研究科の長も務めました。加えて、早稲田大学のパブリックサービス研究所で招聘研究員としても活躍しています。

学会活動

柴は多くの学会や研究機関でも重要な役割を果たしています。2011年からは日本会計教育学会の会長、2012年からは日本ディスクロージャー研究学会の名誉会長に就任し、さらに2015年からは日本会計研究学会の学会賞審査委員も務めています。また、過去には税理士試験や公認会計士試験の委員も経験しており、業界の発展にも貢献しています。1991年には「金融資産の証券化と資産の認識」により、日本会計研究学会賞を受賞しています。

著作

柴健次の著作には、多くの単著や共著、編著が存在します。彼の学位論文である「市場化の会計学」は、彼の研究の集大成ともいえるものであり、2003年にはこの論文を基に博士号を取得しています。また、著作物としては『外貨換算会計論』や『自己株式とストック・オプションの会計』などがあり、会計の重要なテーマについて掘り下げています。加えて、『会計教育方法論』や『IFRS教育の基礎研究』など、教育にも焦点を当てた著書も多く、次世代の会計学の教育に寄与しています。

学術的な業績だけではなく、彼の著作や研究は多くの学生や専門家にとって貴重なリソースとなっています。柴健次は、日本における会計学の重要な人物であり、その貢献は今後も続くことでしょう。

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