柴垣和夫

柴垣和夫について

柴垣和夫は、1934年1月21日に東京市淀橋区（現在の東京都新宿区）で生まれました。経済学者、マルクス経済学研究者として著名で、東京大学と武蔵大学の名誉[[教授]]の称号を持ちます。

学歴と職歴

1952年に福岡県立修猷館高等学校を卒業後、1956年に東京大学経済学部経済学科を卒業。その後、1961年に東京大学大学院社会科学研究科応用経済学専門課程を単位取得退学しました。

1961年に東京大学社会科学研究所の助手となり、1964年に任期満了で退職。その後、東京教育大学や、お茶の水女子大学で非常勤講師を務めました。1965年4月には東京大学社会科学研究所の助教授に就任し、大学院経済学研究科を担当しました。1966年には『日本金融資本分析』で経済学博士号（東京大学）を取得。1973年6月に東京大学教授（社会科学研究所財政金融部門、後に比較現代経済部門）に就任しました。

学外での活動

1976年には東京大学職員組合執行委員長、1990年には全国大学高専教職員組合中央執行委員長、1991年には日ソ経済学者の会代表幹事など、学外でも重要な役割を担いました。

1994年3月に東京大学を定年退官後、武蔵大学経済学部教授、新潟産業大学大学院経済学研究科特任教授、ハリウッド大学院大学教授を歴任しました。2007年には経済理論学会の代表幹事を務め、信用理論研究学会の理事や日本学術会議の連携会員としても活躍しました。また、「九条科学者の会」の呼びかけ人の一人でもあります。

研究業績

柴垣和夫の研究は、マルクス経済学を基盤とし、日本資本主義の構造分析や金融資本の解明に焦点を当てています。特に、財閥の成立と構造、金融資本の役割、現代資本主義の動向などを詳細に分析しました。

著書

主な著書には、

『日本金融資本分析 - 財閥の成立とその構造 -』（東京大学出版会、1965年）
『三井・三菱の百年 - 日本資本主義と財閥 -』（中央公論社、1968年）
『日本資本主義の論理』（東京大学出版会、1971年）
『社会科学の論理』（東京大学出版会、1979年）
『昭和の歴史9・講和から高度成長へ』（小学館、1983年）
『回顧六〇年 - 東大での研究生活を中心に -』（柴垣和夫教授の還暦を祝う会、1994年）
『知識人の資格としての経済学』（大蔵省印刷局、1995年）
『現代資本主義の論理 - 過渡期社会の経済学 -』（日本経済評論社、1997年）

などがあります。

これらの著書は、彼の研究成果を広く社会に伝えるとともに、経済学の発展に大きく貢献しました。

外部リンク

* 柴垣和夫ホームページ

柴垣和夫は、学術研究だけでなく、社会的な活動にも積極的に関わり、多岐にわたる分野で重要な役割を果たした人物です。その業績は、日本の経済学研究に大きな影響を与え続けています。

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